原文入力:2009-08-11午後07:28:29
法廷に行くのが怖い依頼人, 警護員と ‘同行’
お金・離婚 訴訟にまきこまれた女性たち たくさん利用
ソン・ギョンファ記者
警護経歴10年目のイ・某(36)氏はこの頃ソウル,瑞草洞の地下鉄2・3号線教大駅にしばしば出向く。‘接線’するように会った依頼人とソウル中央地裁やソウル家裁へ向かう。依頼人の名前,住所,職業は分からない。依頼人が安全に裁判を終えて帰れるように保護する仕事に忠実なだけだ。
イ氏は「裁判所庁舎方向に出る教大駅11番出口から出てくる依頼人の顔には不安感がいっぱいだ」として「身辺保護は基本で、対話を通じて心を解くのが私たちの仕事」と話した。
警護員と共に法廷に出てくる訴訟当事者が増えている。民事,家事,刑事法廷で感情の谷がえぐれるほどに掘られた相手とぶつからなければならない人々が自衛手段として警護業者に助けを乞う。イ氏の会社は法廷警護需要が増え、昨年同期より売上が40%ほど増えたという。法廷警護業務が全体売上額の40%程度を占めるD社も売上が20%ほど増えた。
警護業者のサービスは法廷同行に止まらない。普段から衛星位置追跡システム(GPS)と呼出機能のある端末機を依頼人に提供し、緊急状況に備える。ある警護業界担当者は「3時間ほどの警護で15万ウォン程度を受け取る」として「依頼人が話す前に私生活の話をするのは禁止」と語った。
法が最もよく守られそうな裁判所ですら、警護員を同行する人々はお金と関連する訴訟にまきこまれたケースが多いというのが業界の説明だ。C社のイ・某(29)チーム長は「相手方が警護員を連れてきたのを見て、次の裁判にさらに多い数の警護員を連れていく依頼人もいる」と話した。反対に警護員に家族であるように行動してくれと注文する依頼人もいる。最近では60,70代の黄昏離婚当事者たちが警護業者を多く訪れる。感情が高ぶりやすい離婚訴訟の特性のためだと思われる。
法廷警護依頼人は7割は女性だという。イ チーム長は「法廷外に出てくれば脅迫と暴言を日常的にする相手方が多く、依頼人が不安に思う」として「特にお金に関連する訴訟にまきこまれた女性たちが不安を訴える」と話した。現職最高裁判事に対する殺害威嚇や部長判事に対する石弓攻撃事件などが知らされたことも不安を煽る要因として挙げられる。
裁判所でも庁舎内の身辺保護制度を施行している。ソウル裁判所総合庁舎で身辺保護を要請した裁判当事者は2007年65人,2008年73人だった。弁護士も例外ではない。ソウル地方弁護士会は警護員を付ける‘会員守りコールサービス制度’を去る4月から運営している。
ソウル高裁関係者は「最近、債務関係などを巡る紛争が多くなり、追い詰められた状況で訪れる所が裁判所なので不安感を感じる当事者が増えたようだ」と話した。
ソン・ギョンファ記者freehwa@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/370707.html 訳J.S