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「砂糖との戦争」始める韓国政府…WHO勧告の摂取総カロリー10%以内に管理

登録:2016-04-08 00:05 修正:2016-04-08 16:30
食品医薬品安全処が糖類低減総合計画を発表
砂糖//ハンギョレ新聞社

加工食品の栄養表示の強化
糖類少ないレシピの開発

 政府が糖尿病と肥満、高血圧などの主な慢性疾患にかかるリスクを高める「砂糖との戦争」に乗り出す。

 食品医薬品安全処(食薬処)は2020年までに、加工食品(牛乳を除く)を通じた糖類の摂取量を、世界保健機関(WHO)の勧告基準である1日の総摂取カロリーの10%以内に管理するために、食品に糖類に関連する栄養表示を強化し、子供や青少年を対象に糖類を減らす教育を行う内容を盛り込んだ「第1次糖類低減総合計画(2016〜2020年)」を7日に発表した。たとえば、1日に合計2千キロカロリーを摂取する成人の場合、糖類の摂取量を200キロカロリー以内に管理するというものだ。これは、糖に換算すると50グラムで、3グラムの角砂糖16.7個分に当たる。

加工食品のうち主に糖類を摂取する食品//ハンギョレ新聞社

 食薬処が調査した資料によると、韓国人が加工食品を通じた摂取する糖類の量は、2013年を基準に1日44.7グラムで、1日の摂取総カロリーの8.9%だったが、今年はこの数値が10%を超えるものと予想される。糖類の摂取量の割合が、2010年の7.6%から2011年は7.7%、2012年は8.1%、2013年には8.9%に達するなど、急速に増えているからだ。問題は、3~29歳は糖類の摂取量の割合が、すでに世界保健機関の基準を超えたことだ。 3〜5歳は、その比率が10.2%、6〜11歳は10.6%、12〜18歳は10.7%、19~29歳は11%を占める。

 韓国人が糖類を摂取する主な食品は、加工食品の中でも飲料類だ。韓国人は、飲料類で1日平均13グラムの糖類を摂取しており、パンや菓子、餅類(6.12グラム)と、砂糖およびその他の糖類(5.8グラム)などがその後を続いた。食薬処の関係者は「加工食品からの糖類の摂取量が1日のカロリーの10%を超える人は、そうでない人よりも肥満になるリスクが39%、高血圧は66%、糖尿病は41%、それぞれ高まった」とし、「国民全体から見れば、糖類の摂取量が今現在は大きな問題ではないかもしれないが、現在の若い世代が甘い味付けを好む習慣を変えなければ、徐々に国民全体の糖類の摂取量も大幅に増える可能性があるため、今が糖類の摂取を減らす努力をすべき時期」だと話した。

1日の総摂取カロリーのうち加工食品の糖類の摂取量//ハンギョレ新聞社

 食薬処は、国民の糖類の摂取量を減らすために、まず、加工食品の栄養表示など糖類の関連情報の提供を拡大することにした。糖類が多く含まれた食品から栄養表示義務の対象を拡大していく計画で、来年はシリアルとココア加工品が含まれることをはじめ、2019年までにドレッシングやソース類が、2022年までには果物や野菜加工品類にも栄養表示が義務化される予定。また、コーヒー専門店のデザートやスラッシュ、かき氷などと自動販売機で販売されている飲料は、メーカーが自律的に糖類を表示するように誘導し、企業が糖類を減らしたという表現を広告に使用する際に基準となる値も決めることにした。

 これと共に食薬処は、販売食品や家庭、飲食店の食事から糖類を減らすために、糖類が少ない食べ物を作る技術とレシピを積極的に開発することにした。また、低カロリー甘味料のアルロースのような糖類代替材も開発する。味付けに対する好みが形成される時期の子供や青少年を対象に、糖類を減らす教育を進め、保健福祉部、農林畜産部と糖類低減のための「国民共通の食生活指針」も用意する計画だ。

キム・ヤンジュン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016-04-07

https://www.hani.co.kr/arti/society/health/738664.html 訳H.J