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金融圏など10ヶ所余り“正規職転換, 成功的選択だった”

原文入力:2009-07-06午前07:45:48
銀行圏 2万679人…流通業界1万3400人余り‘転換’
"会社側 格別負担なしで生産性上がる
長い目で見れば会社の資産価値高まる”

ファン・イェラン記者,キム・スホン記者,イ・ジョンヨン記者

←民主労総所属の非正規職解雇労働者たちが去る3日、ソウル,汝矣島の国会前で開かれたハンナラ党糾弾集会で同僚の非正規職解雇労働者の被害事例証言を聞いている。 キム・ポンギュ記者bong9@hani.co.kr

「(非正規職を正規職に切り替えたところ)生産性も上がり組織融和にも役立った。会社側に格別の負担はなかった。」2007年に非正規職3076人を正規職に切り替えたウリ銀行関係者の評価だ。ウリ銀行は当時、銀行窓口職・電話相談職に対して別途職群を作り全員正規職に吸収した。この関係者は「賃金は正規職より低いが、出産・育児休暇や交通費・食事代支給など福祉恩恵では正規職と同じだ」と話した。追加福利厚生費は当時労組が正規職賃金引き上げ分320億ウォンを譲歩したもので充当した。会社の直接費用負担は大きくなかった計算だ。

5日<ハンギョレ>が2007年非正規職法施行以後、正規職(無期契約職含む)転換に出た企業10ヶ所余りに接触したところ、大部分が“成功的な選択”という評価を出した。

金融圏は早目に‘人件費節減’のために非正規職を交替で使う代わりに労使合意を通じて正規職に切り替える方式を選択した。全国金融産業労働組合集計では、法施行後に都市銀行だけで2万679人が正規職または無期契約職に転換された。無期契約職は賃金が既存正規職に至らないものの雇用保障と福祉恩恵では正規職と差がない。国民銀行は去る5月、非正規職6769人を無期契約職にで切り替えたし、新韓・外換銀行も1000人以上を無期契約職に切り替えた。これから人事評価を通じて無期契約職から更に高い段階の既存正規職群に転換できる道も開いた。銀行らは残りの非正規職たちも契約期間2年を越えれば無期契約職化する方針だ。ある都市銀行関係者は「雇用柔軟性が確保されない側面もあるが、職員の士気が上がり金融事故の危険が減った点などが肯定的」と話した。

‘イーランド事態’で世論から袋叩きにされた流通業界は、サービスの質が重要な業種の特性上、正規職転換を好む。新世界は2年間にレジ,売り場管理の非正規職6000人余りを分離職群を作り正規職に切り替えた。これらの賃金は一般事務職より少ないが、医療費・学資金支援などが増え1人当り実質所得は20%ほど増加した。新世界関係者は「年間150億ウォンの追加費用がかかるが、計算錯誤などの業務ミスが減った」と評価した。ホームプラスも年間100億ウォンの費用をかけ現在までにレジ4000人余りを無期契約職に切り替えた。ロッテマートもレジ2700人を無期契約職化した。

流通業界の場合、非正規職1人を正規職化するのに追加支払い費用は1人当り年間250万ウォン内外と推算される。しかし単純に‘人件費負担’に換算できない価値を得たと業者関係者たちは話す。新世界関係者は「社員の会社満足度が高まり、これは確実に業務効率性の増大につながっている」として「長い目で見れば会社の資産価値が高まること」と話した。

金融労組オ・チファ宣伝部長は「職場内の葛藤解消と組織統合を通して生産性向上を勝ち取ったことは事業主にも利益」としつつ「無期契約職が‘中途半端な正規職’という批判もあるが、非正規職の雇用不安を解消できる最も現実的な解決方案」と強調した。労組側は無期契約職が正規職労組に加入すれば賃金差別なども減らして行くことができると見ている。キム・ソンヒ韓国非正規労働センター所長は「正規職化にともなう企業の費用負担だけを強調するのでなく、正規職化による生産性向上と内需増大などの利益も共に問い詰めていく」として「賃金はそのまま据え置いたまま雇用を保障する無期契約職転換はむしろ企業としては長い目で見れば儲かる商売」と話した。

ファン・イェラン,キム・スホン,イ・ジョンヨン記者yrcomm@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/364138.html 訳J.S