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2500億規模‘安養・中浪川 航路’論難

原文入力:2009-06-24午前02:11:26
ソウル市 2012年までに造成…“環境破壊・事業性低い”批判

ユン・ヨンミ記者

←安養川・中浪川航路造成区間

ソウル市が2012年までに2500億ウォンほどをかけて安養川と中浪川に航路を造ることにした。漢江ルネサンス事業でソウルを訪ねてくる外国人観光客たちを対象にした水上バス(遊覧船)運航と将来の水上交通機能を担当する水上タクシー運航が主要目的だ。しかし、市民団体らはソウル市が事業性が不透明な事業に市民の税金を何千億ウォンも浪費していると批判した。

ソウル市は2012年までに安養川と中浪川から漢江まで連結する航路造成に1960億ウォン,親水文化公園造成に480億ウォンを投じる‘漢江支流航路造成計画’を23日発表した。ソン・ギョンソプ ソウル市水管理局長はこの日の記者説明会で「‘漢江支流航路造成’を通じて安養川と中浪川一帯をパリのセーヌ川やベネチアの水路のように生活・文化・観光が一団となる親水地域にする」と明らかにした。

この計画案によれば、安養川航路は漢江合流部から九老区,高尺洞ドーム野球場までの7.3km,中浪川航路は漢江から君子橋までの4.9km区間に造成される。市は航路を造るために安養川の川底を3mほど、中浪川を5.5mほど掘りおこすことにした。船が通るのに障害となる7ヶの歩道橋と車両用橋梁の橋脚も手入れする。

また川底掘削地点下を通る地下鉄2号線と盆唐線も再整備し、渡り鳥保護区域と文化財保護区域も解除する予定だ。航路造成が終われば2つの河川に150人が乗ることのできる水上バスと8人乗り級水上タクシーを運行する方針だ。市は2つの河川辺にカヤック・カヌーのような水上スポーツを楽しむことができる施設を作り、随所に水遊び場を設置する予定だ。水量が少ない中浪川には中浪水再生センターで浄水した水を毎日20万tずつ供給することにした。

だが市民団体と専門家たちは反対の声を高めている。漢江運河白紙化ソウル行動はこの日論評して「汝矣島から高尺洞ドーム球場までは電車やバスに乗れば30分で行けるのに、運河を利用すれば4回以上乗り換えなければならず数倍の時間がかかる」として、非現実的な事業だと指摘した。この団体は続けて「一部遊覧客と需要が不明な水上タクシーのために1960億ウォンの予算を浪費するのは運河政権に対する忠誠の表現」と批判した。

ホン・ソンテ尚志大文化コンテンツ学科教授も「2つの河川に航路を造ろうとすれば単純な浚渫ではなく掘削をしなければならず、航路が造成された後にも持続的に流入するばく大な量の砂を遮断しなければならないが、これに対する何の言及もない」と批判した。ホン教授は「来年のソウル市長選挙を控えて地価上昇を期待する周辺地域住民たちの票を意識したばらまき行政」と非難した。

イ・ヒョンジョン ソウル環境連合局長も「冬の渡り鳥渡来地であり渡り鳥保護区域である2つの河川に船を運航させれば、渡り鳥たちの棲息環境が破壊される」とし「川底を浚渫する過程でも水中生態系に悪い影響を与える」と主張した。

ユン・ヨンミ記者youngmi@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/area/362055.html 訳:J.S