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[現場から] 国税庁が ‘無理手’ 打つ訳は

原文入力:2009-06-19午前01:01:02
チェ・ウソン記者

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国税庁が内部掲示板にハン・サンリュル前庁長を批判する内容の文を載せた羅州税務署キム・ドンイル係長を先週罷免した上に16日検察に告訴までした。罷免決定に対する世論の批判が沸騰するやさらに強力なカードで正面対抗した格好だ。国税庁がこういう ‘超強手’ を繰り返すその訳は何か?

全国税務官署で仕事をする国税庁所属職員は計2万人余り。この頃彼らにはインターネットを通じた疎通通路が ‘源泉封鎖’ されている。本庁が内部掲示板の ‘私の意見’ 欄には勤務時間内に文を載せることをできなくしたためだ。勤務時間内には決まった業務にだけ没頭しなければならないというのが理由だ。だが掲示板画面に書かれている ‘私の意見’ と ‘勤務時間外にだけ作成可能’ という文句の組合わせはなぜかぎこちない感じを与える。

先日、ソウル地域のある税務署で仕事をするイ・某氏は内部掲示板にキム係長を非難する文が上がってくるや ‘必ずしもそのように追い詰める必要はないのではないか’ という趣旨のただ1行のコメントをしたところ、本庁の監察担当者に呼ばれ厳しい叱責を受けなければならなかった。国税庁疎通文化の現住所を示す代表的事例だ。1年前国税庁の足取りは全く違っていた。昨年5月中旬に開かれた全国税務官署長会議の主題は ‘指示・統制の官僚制文化から情熱と創意,自律と責任の文化へ’ であった。当時、会議場では職員らが舞台に上がり直接ロールプレイを試演することもあった。

国税庁がこの頃相次ぎ ‘無理手’ を打つのには、組織の名誉よりホ・ビョンイク次長をはじめとする現首脳部の安全と危険がより大きく作用した結果という評価が出てきている。5ヵ月連続で庁長空白状態が続く中で、ややもすれば外部出身庁長をむかえなければならない状況を避けようと政権核心の顔色を伺い内部構成員には規律厳守に無理に出ているという話だ。

万一こういう評価が事実ならば、国税庁自ら1年前に国民の前に行った約束をこれ見よがしにひっくり返すことだ。国税庁が無理手を繰り返せば繰り返すほど、結局は組織の名誉と地位はさらに落ち、この際国税庁を根本的に改革しなければならないという声だけがかえって力付けられるという道理を悟るべきではないだろうか。

チェ・ウソン記者morgen@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/361182.html 訳J.S