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朴大統領「対国民メッセージ」見送り...補欠選まで謝罪なし

登録:2015-04-27 23:38 修正:2015-04-28 06:19
 歴訪終えて帰国したが健康悪化
 与野党指導部、「立場表明」圧迫する中
 「補欠選後に出る」と予想
 選挙結果見て内容調整する可能性
中南米4カ国歴訪を終えた朴槿恵大統領が27日午前、京畿道城南市のソウル空港に到着し、専用機から降りている //ハンギョレ新聞社

 中南米4カ国歴訪を終えて27日に帰ってきた朴槿恵(パク・クネ)大統領が、帰国当日、李完九(イ・ワング)首相の辞表を受理しながらも、「ソンワンジョン・リスト」問題などに関する特別な国民へのメッセージは出さなかった。10日以上「大統領の不在」という不安な政局が続き、世論の関心が朴大統領の帰国メッセージに集まった状況だが、政局懸案に対する朴大統領のメッセージは29日補欠選挙以降に出てくるものと思われる。これには、「朴大統領の健康悪化」という突発要因も作用したものと見られる。

 ミン・ギョンウク大統領府報道官は帰国後のブリーフィングで「朴大統領は歴訪期間中、激しい腹痛と微熱が現れるなど、体が具合が良くない状態で歴訪の成果のために尽力した」とし「帰国直後の検診の結果、過労による胃痙攣とこれに伴う腹痛が主な症状であり、咽頭炎による継続的な微熱もあり、医療スタッフに1〜2日絶対安静が必要だと勧められた」と伝えた。これにより、朴大統領は28日の閣議主宰日程を取り消し、閣議は首相代行となったチェ・ギョンファン経済副首相兼企画財政部長官が主宰することにした。朴大統領の立場表明も29日以降に自然に持ち越された。この日、朴大統領が李完九首相の辞表を前倒しで受理したのも、補欠選前には直接国民へのメッセージを明らかにするのは難しいとの判断によるものとみられる。

 大統領府は、閣議主宰の取り消しと関連して「朴大統領の安定が優先」だと説明しているが、補欠選の日程も意識したものと分析される。朴大統領がどのようなメッセージを出しても翌日の選挙結果と関連し様々な解釈と議論を起こしかねないからだ。大統領府関係者は「(選挙前メッセージを出せば)選挙介入だと主張されるかもしれない」とし、時期を考慮したことを示唆した。「健康問題」が理由であるだけに、対応の遅れという批判を免れる余地が生じた側面もある。大統領府としては結果的に再・補欠選挙の「核心プレーヤー」になる状況を回避しながら、補欠選の結果を見て対国民メッセージ内容を調整できる時間を稼いだわけだ。

 残りの時間「発言の内容」を決めなければならない朴大統領としては、与野党の遺憾表明または謝罪要求が高まっていることに困惑している様子だ。金武星(キム・ムソン)代表は26日に続いて

27日にも「どんな形であれ、朴大統領が国民に立場を明らかにするのが道理」だとし、事実上謝罪を促した。ユ・スンミン院内代表も同日、最高委員会議で「国民の怒りが恐ろしい。大統領が、国民が納得できる率直な言葉で、直接伝えてくれることを期待する」とし、大統領府を圧迫した。新政治民主連合の文在寅(ムン・ジェイン)代表は同日午後、党議員総会で「大統領自身が痛みを甘受しながら公正かつ厳しい捜査結果を出さなければ、朴槿恵政権は信頼の危機を克服できない」とし「大統領の誠意ある謝罪が必要であり、秘書室長など、公正な捜査の障害要因をすべて取り除く特段の措置を取るべきだ」と求めた。

ソク・チンファン、キム・ギョンウク記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力 : 2015-04-27 20:27

https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/688708.html  訳H.J

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