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対北制裁 圧迫強化 韓半島 ‘新たな冷戦宣言’

https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/361087.html

原文入力:2009-06-18午前09:53:45
[ニュース分析] 韓-米首脳会談が残したもの
‘挑発には報復あるのみ’ 対北強硬メッセージ 宣布
‘力の論理’ 前面登場, 武力衝突の可能性高める

カン・テホ記者

16日ワシントン韓-米首脳会談は韓半島非核化と平和に進む道を見せなかった。今回の首脳会談は韓半島での武力衝突の可能性をより一層大きくした会談として記録されるだろう。

イ・ミョンバク大統領とバラク・オバマ米国大統領は会談後、共同記者会見で制裁と封鎖により圧迫を強化することにした。両首脳が出したメッセージは北韓核は容認できず全面武器禁輸のための船舶検索と金融制裁を盛り込んだ国連安全保障理事会決議を履行するということだ。挑発には報復があるのみというメッセージだ。<ニューヨーク タイムズ>論説委員を歴任したリアン シガール米国社会科学院東北アジア安保協力局長はこれを ‘罪と罰’ 式接近法だと語った。

<ニューヨーク タイムズ> 16日付1面主要記事がこれを確認している。この新聞は「オバマ行政府が核部品や武器を積んだと疑われる北韓船舶に対して公海上で停船と捜索を要求するように米海軍に指示する」として「これは数年間、米国が北韓を扱うに当たり最も対決的な措置」と伝えた。

両首脳は ‘交渉のための補償’ はもはやないと強調した。オバマ大統領はこのように話した。「過去、北韓は行動パターンがあった。好戦的に行動をし長く待っていればその行動に対する挑発行為に対する補償があった。ところが私たち(米国と韓国)が国際社会に送るメッセージはそのようなパターンを破ろうということだ。」イ大統領は「私たちは北韓が(こういう)過去の方式を捨てはやく核をあきらめ国際社会に出てくることを期待している」と話した。これ以上与えるものがないから自ら核をあきらめて出てこいとの話だ。そうしない場合、船舶検索と金融制裁などの圧迫があるだけだということだ。そのような点でよく言われる ‘対決か交渉か’ の二者択一でなく ‘対決か屈服か’ だ。

両首脳が今回採択した ‘韓-米同盟のための共同ビジョン’ に入れられたメッセージもまた非常に危険だ。力の論理のみがあるためだ。両首脳はこの共同ビジョンに ‘核の傘を含む拡張されたごり押し’ を明示した。北韓核を数千数百倍強力な米国の核で制圧するということだ。ブルース クルリンノ米国ヘリテージ財団専任研究員は17日「これはこの間の米国の防衛公約を再保障すること」に過ぎないと話した。保守強硬の見解を見せてきた彼さえも、これが北韓の挑発を防げるものとは見なかった。匿名を要求した韓国政府の外交安保分野長官出身者は「大量破壊の報復能力で相手の核使用を抑制できるかも知れないが、逆に北韓の核開発に名分をあたえる結果になりかねない」と指摘した。何よりも問題なのは私たちが核戦争の恐怖の中で生きなければならないということだ。キム・ヨンチョル ハンギョレ平和研究所長はこの共同ビジョンを ‘韓半島の新たな冷戦宣言’ と批判した。キム所長は「イ大統領は外交と政治を区分することができずにいる」として「今回の会談は冷戦保守勢力の不満と不安をなだめようとする国内政治のための結果」と付け加えた。

ところでなぜオバマ行政府さえもこのように強硬なのか?
<ニューヨーク タイムズ>はオバマ行政府が最近、北韓が交渉を通じて核をあきらめようとする意思がないという結論を下したと報道した。しかし小此木政夫,日本慶応大教授は「中国が仲裁に出る可能性もあり、北韓が外交的な解決の機会を探している途中であるようだ」と話した。彼は北韓-米国関係が交渉側に進まなければ「北韓は再び挑発に出る可能性がある」と警告した。リアン シガールは北韓の交渉拒否理由を「オバマ行政府が変化を約束しておきながら前任クリントン,ブッシュ行政府が使ったのと同じ方式で北韓問題に接近」したためだと指摘した。

カン・テホ南北関係専門記者kankan1@hani.co.kr

原文: 訳J.S