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「私たちはテロリストではありません」ソウルでイスラム教徒が街頭行進

登録:2015-01-18 21:33 修正:2015-01-19 06:38
パキスタンやバングラデシュから来たイスラム教信者たちが18日午前、ソウル龍山区漢南洞のソウル中央聖院付近で、ムハンマドの誕生を祝うために街頭行進をしながら「マラバ ヤ ムスターファ(いらっしゃいませ愛する人)」と叫んでいる。 キム・ソングァン記者//ハンギョレ新聞社

ムハンマド生誕迎えて400人集まる
「テロを日常的に行うISはムスリムではない」
ムハムマドに対する風刺には不快な心境表わす

 18日午前、ソウル龍山(ヨンサン)区 漢南(ハンナム)洞のイスラム中央聖院前にターバンを被り髭を伸ばしたイスラム信者(ムスリム)が集まった。 イスラムの創始者であるムハンマドの誕生日を祝うために集まった約400人は「イスラムは平和の宗教」と書かれたプラカードなどを持って市街行進を行った。

 1時間20分かけて2キロメートルほど歩く短い行進だったが、どことなく緊張感が漂っていた。 イスラム教スンニ派の極端主義武装団体「イスラム国」(IS)が犯したパリのテロに続き、トルコで発生した韓国人失踪事件にもこの団体が関連した可能性が提起されたためだ。

 パキスタンから来たアリ氏(25)は「行進に先立ち“イスラムは平和の宗教”という内容が新たに付け加えられた。 パリでのテロ後、ムスリムに対する誤解が一層増幅されていて気になる」と話した。 韓国人に帰化したワン・チャンウォン氏(43・シャラジャ)は「イスラムの教えは『人が殴れば黙って殴られなさい』と教えている。 テロを日常的に行うイスラム国はムスリムとは言えない。 私たちはテロリストではないということを知らせるために街に出てきた」と話した。 ハヤトゥ氏(32)は「母親の悪口を言われて喜ぶ人がいるか」と西欧の報道機関によるムハンマド風刺に対する不快な心境を表わした。プラカードの中には、フランスで起きたシャルリー・エブドのテロ事件後の状況を踏まえて「悪口との戦争を今後も進めます」という内容も目についた。

パキスタンやバングラデシュから来たイスラム教イマーム(宗教指導者)たちが18日午前、ソウル龍山区漢南洞のソウル中央聖院でイスラムの予言者ムハンマドの誕生を祝う記念街頭行進に先立ち挨拶を交わしている。 キム・ソングァン記者//ハンギョレ新聞社

 江原道平昌(ピョンチャン)で小学校に通うアブドルマシード君(11)は、冬休みをむかえてイスラムを勉強するために中央聖院があるソウルに来て行進に参加した。「ムスリムとキリスト教徒は皆仲良くして欲しい」と話した。 彼はトルコに行って失踪した韓国人キム君の無事帰還を望むという言葉も忘れなかった。 伝統服を着たムスリムの行進に市民も関心を見せた。 大学生のキム・ミンス氏(25)は「一度にこれほど多くのムスリムを見るのは初めて。他の宗教とも互いに平和に過ごしたい」と話した。

 ムスリムがソウルでムハンマド誕生記念行進をしたのは今回が初めてだ。 警察は情報・交通警察官約100人を投じた。 龍山警察署は「イスラムに反対する他宗教との衝突可能性などを勘案して警察力を投じた」と説明した。

パキスタンやバングラデシュから来たイスラム教信者たちが18日午前、ソウル龍山区漢南洞のソウル中央聖院で、イスラム予言者ムハンマドの誕生祝い記念街頭行進に先立ちイマーム(宗教指導者)の説教を聴いている。 キム・ソングァン記者//ハンギョレ新聞社

オ・スンフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/674110.html 韓国語原文入力:2015/01/18 17:56
訳J.S(1604字)

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