現在米国と返還交渉中にある米軍基地5か所すべてが、政府の調査結果で土壌・地下水汚染などで“危害”判定を受けたにもかかわらず、米軍が汚染除去費用の負担を拒否して返還が遅れていると指摘された。
ウ・ウォンシク新政治民主連合議員は2日、環境部の対面報告資料を基ににした環境公団の危害度評価の結果、現在返還交渉中である米軍基地の「プサンDRMO」、京畿道東豆川(トンドゥチョン)の「キャンプ・キャッスル」と「キャンプ・ホビー」、江原道原州(ウォンジュ)の「キャンプ・イーグル」と「キャンプ・ロング」など5所が、すべて危害判定を受けたと明らかにした。危害度評価は2009年に韓米が合意した「共同環境評価手続き書」に従ったもので、2011年から返還交渉に入った米軍基地5か所の危害性評価結果、石油系の総炭化水素(total hydrocarbon)、ベンゼン、トルエンなど油類汚染物質と鉛、カドミウム、ふっ素など重金属などが憂慮基準を超過した。
返還後に大学のキャンパスとして使われるキャンプ・キャッスルは総面積対比42%(6万6339平米)が汚染され、発電所として使われるキャンプ・ホビーは工業地域であるため基準値が低いのに34%(1万8410平米)が基準値超過の判定を受けた。文化体育公園の場所にあるキャンプ・ロング、韓国軍が駐留するキャンプ・イーグルもそれぞれ全体面積の8.7%(2万9098平米)、5.3%(2万4319平米)が基準値を越えた。
在韓米軍返還基地は韓米駐屯軍地位協定(SOFA)の韓米環境分科委員会の環境治癒交渉で合意した水準まで、米軍が自らの費用で“汚染治癒”した後に返還するようになっている。しかし、在韓米軍は「人の健康に対する急で差し迫って実質的な危険」に該当しないと主張して“治癒”を事実上拒否している。
ウ・ウォンシク議員は「すでに返還された釜山のハヤリア基地の場合、返還前は汚染治癒費用が3億ウォン(1ウォンは約0.1円)ほどとされたが返還後に143億ウォンもかかった。このまま米国の主張通りに基地返還がされた場合、天文学的費用がかかるだろう」と指摘した。
韓国語原文入力:2014.11.02 21:27