
香港のデモには中央の舞台や司会者も、大型スピーカーを通した激情的な演説や一糸不乱なスローガンもない。 だが、デモの場所の随所に貼られた手の平大の小さなポストイットは、韓国のろうそくデモのように香港人の切実な声を伝える道具として機能している。
1日、香港特区政府庁舎の鉄門前と高架道路のガードレールなどは幅15センチほどのメモ用紙でぎっしり埋まっている。 集会参加者らは「我々が望むのは民主主義のみ、他のなにものでもない」、「我々はより良い未来を望む」というメモを壁に貼り付けた。 今回の集会の象徴である傘のロゴの中に「いくら風雨が強く吹いても自由は結局花を咲かせるだろう」と書かれたステッカーも多い。「若者の皆さん、皆さんこそが香港の誇りです」、「香港で最も美しいのは、まさに市民だ」という文でお互いを励ましている。梁振英 香港行政長官の下野を要求するメモ紙も頻繁に見られる。
10万人を超えるデモ隊の秩序と平和を強調する文も多い。 「非暴力、平和、理性」、「抗争現場は娯楽場所ではない。 自重しましょう」という文は、デモ隊の中に頻繁に目につく。 「冷静に目覚めていよう」という文もある。
中国政府に向けた激しい批判も少なくない。 ある市民は「中国はイスラエルで、香港は(パレスチナの)ガザ地区だ」という文で、香港に向けた中国政府の強圧的政策を皮肉った。 また別のメモ紙には「香港は中国大陸のニセ物をもらいたくない」として、中国当局の行政長官選挙立候補者制限決定を、中国から渡ってくる安モノ模造品に喩えた。