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最初の業務報告で“反核”を再確認した三陟市長

登録:2014-07-05 01:24 修正:2014-07-05 10:18
キム・ヤンホ江原道三陟市長//ハンギョレ新聞社

「原発の白紙化、住民投票方案」報告受ける
就任式でも「白紙化を必ず成就」

 6月の地方選挙で「原発白紙化」を第一の公約に掲げて当選した江原道三陟(カンウォンド・サムチョク)のキム・ヤンホ市長(無所属)が、原発誘致に対する賛否を問う住民投票実施案の報告を受けることから業務を開始した。三陟は慶尚北道盈徳(キョンサンプクト・ヨンドク)とともに2012年9月、政府が新規原発予定地に指定告示した地域だ。

 三陟市は1日、第7代市長に就任したキム・ヤンホ市長が初の公式業務として「原発白紙化のための住民投票実施方案」の報告をパク・ウヨン企画監査室長から受けることで任期をスタートしたと明らかにした。最初の業務に原発住民投票案を選定して、原発白紙化に対する強い意志を表明したわけだ。6月の地方選挙で野党単一の“反核候補”として出馬したキム市長は、市長在任中に原発誘致を推進した“賛核候補”キム・デス(72)前市長との一騎打ちで62.44%の圧倒的支持を得て当選した。

 キム市長はこの日の就任式でも「7万5000余の市民の意思と力を集めて、核発電所の白紙化を必ず成就させる。原発の建設問題で絶えず繰り返されてきた対立と葛藤は、6月の選挙結果をもって終止符を打った。原発建設だけは駄目だという全市民の意志は一つに固まった。」として、原発建設を阻止する意志を改めて表明した。

 原発誘致に対する賛否を問う住民投票は8月から9月に実施される可能性が大きい。これに先立ち、キム市長は6月30日の業務引継ぎ委員会懇談会で「7月18日に臨時市議会が開かれれば、直ちに原発の賛否を問う住民投票動議を提出する」と明らかにした。

 三陟市が臨時議会に住民投票動議を提出し、在籍議員の過半数の出席で過半数の同意を得れば動議は可決される。市会議員のうち相当数は、選挙の過程で住民投票に賛成する意思を明らかにしている。住民投票結果は原発誘致に対する法的拘束力があるわけではないが、三陟市は住民投票で原発反対が多数の意思として確認されれば、これを根拠に中央政府との原発白紙化交渉に本格的に乗り出す方針だ。

 三陟市庁のハ・ヨンミ法務統計担当は「原発建設は国家事務であるため、住民投票の対象ではないという一部の反対意見もあるが、慶尚南道南海郡(キョンサンナムド・ナムヘグン)では石炭火力発電所建設問題をめぐって住民投票をした前例がある」と述べた。

 三陟原発反対闘争委員会のイ・グァンウ企画室長も「原発建設は周辺住民の生命に重大な影響を及ぼすだけに、住民の意思が最も重要だ。住民投票を通して市民の確実な意思を問う方法だけが、賛否により深まった葛藤を治癒できる」と述べた。

三陟/パク・スヒョク記者 psh@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/645064.html 韓国語原文入力:2014/07/01 22:28
訳A.K(1279字)

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