本文に移動

韓国の医療費増加率“OECD 1位”

登録:2014-07-04 19:43 修正:2014-07-05 10:00
ユン・ウンシク記者 yws@hani.co.kr

医療陣少なく、高価な装備は多いため
入院日数・外来診療回数は最上位圏
医師・看護師の人員数は最下位圏
「医療装備に依存…患者の不満増大」

 最近5年間、韓国における年間平均医療費の増加率は経済協力開発機構(OECD)加盟国の中で最も高かったことが明らかになった。医師・看護師は足りないが、人口比で磁気共鳴映像撮影(MRI)など各種高価映像装備と病院の病床数が最も多いためと分析される。

 保健福祉部が2日に公開した「2014年経済協力開発機構保健医療統計」によれば、2007から2012年までの韓国の医療費増加率は年平均6.6%だ。これはOECD平均の2.3%より3倍ほど高く、OECD国家では最高レベルだ。このように医療費が急増した背景には、MRIなど高価な医療装備の導入、病院の競争的な病床数拡大、外来患者の増加などが位置している。

 実際、韓国のMRI保有台数は人口100万人当たり23.5台で、OECD平均14台の約1.7倍だ。コンピューター断層映像撮影(CT)も100万人当たり37.1台で、OECD平均値の24.1台より50%ほど多い。病院が競争的に入院病床数を増やし、人口1000人当たりの病床数はこの5年間に40%増加した10.3個で、OECD平均4.8個の2倍を超える。OECD国家のほとんどでは、むしろ病床数が減っている。

 患者が病院に入院している在院日数や外来診療回数も、OECD会員国の中で最上位圏である。 患者1人当たりの年平均在院日数(16.1日)と外来訪問回数(14.3回)は、OECD平均(8.4日、6.9回)の約2倍に達する。

 しかし、いざ医師や看護師の医療サービスを受けようとすれば容易でない。 「医者が私を覚えているだろうか?」という疑念を抱かせる、いわゆる“3分診療”の裏面には医師・看護師不足がある。1000人当たり医師が2.1人に過ぎず、OECD国家(平均3.2人)の中で最下位圏である。1000人当たりの看護師も4.8人でOECD平均9.3人の半分である。

 国民健康保険公団関係者は「医者は少なく高価な検査装備は多いために、医師による診察より医療装備に依存する傾向が高い」として「患者たちが高い検査費を出しながら、医師の顔もろくに見られず説明も聞けないという不満が出てくる背景だ」と述べた。

キム・ヤンジュン医療専門記者 himtrain@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/health/645153.html 韓国語原文入力:2014/07/02 22:27
訳A.K(1141字)

関連記事