“夜間デモ”を全面禁止した集会および示威に関する法律(集示法)の条項は憲法に違反するという憲法裁判所の決定が出て以来、都心で初の大規模なデモが行われた。
全国鉄道労組組合員4000人余り(警察推算3500人余り)は、午後3時からソウル駅広場でKORAIL(鉄道公社)側の強制異動計画を糾弾する<全面スト総力闘争決起大会>を開催した。鉄道労組は「昨年末、与野党国会との社会的合意をもってストを撤回した後、鉄道公社が労組の一貫した交渉要求を黙殺し弾圧だけに没頭している状況を、これ以上黙過はしない」と明らかにした。
彼らは特に、KORAIL側の強制異動計画に対する非難の声を高めた。「公社側は水西(スソ)発KTXの分割と民営化に反対した鉄道労働者404人を懲戒し(訳注:KORAIL側は、昨年末の労組ストが不法か否かにつき裁判所の判断が出ていない状況で、「不法ストによる業務妨害」を理由に解雇130名、停職251名、減給23名、計404名に対し処分を下した)、162億ウォン(約15億円)に及ぶ損害賠償、116億ウォンに達する仮差し押さえで労働組合を弾圧している。そしてさらには、組合員に対する報復的な弾圧として強制転出までさせようとしている」と述べた。コレイルはこの27日、効率的人材運営を通しての組織競争力強化のために、定員比3%水準である850名ほどを上半期循環異動および人事交流対象に含めることにし、人事委員会を経て来月初めに実施すると明らかにした。
集会参加者たちは、異動措置によってむしろ効率性と安全性が低下するだろうと主張した。<KTX民営化阻止汎国民対策委員会>のパク・ソグン常任代表は「目をつぶって運転してもいいと言えるほど熟練した機関士たちを他の路線、他の地域に転出させたら、どのような事故が発生するか分からない。鉄道機関士の強制異動に反対するのは、鉄道の安全を維持するためだ」と述べた。イ・ソンゲ(45)光州(クァンジュ)機関車乗務支部長は「私たちが闘う理由は、ただの一人も他地へ送ることはできないからだ。私たちは鉄道の安全を最後の砦とする機関士だから、道理と使命感を持ってこの場に立った」と強調した。
午後4時ころ、キム・ミョンファン鉄道労組委員長とパク・ヒョンス車両局長をはじめとする組合員100人余りは、KORAILの決定に抗議する剃髪式を行なった。彼らは理髪ガウンの代わりに「民営化反対」などと書かれた垂れ幕を首に巻き、「団結 闘争」と書かれた鉢巻で垂れ幕を首に固定した。バリカンが頭に沿って通るたびに髪が一掴みづつ下に落ちた。頭を垂れて剃髪をしていた清涼里(チョンニャンニ)の機関士イ・スンフン(36)氏はバリカンが通るたびに両拳をぐっと握りしめた。イさんは「簡単ではない決定だったが、私たちの小さな実践が、民営化反対など大きな志を成し遂げるために意味あることのような気がして、剃髪を決心した」と明らかにした。
鉄道労組はKORAILの立場に変化がなければ、再度全面ストに突入する計画だと述べた。キム・ミョンファン鉄道労組委員長は「この31日に交渉が決裂したら、再度全面ストを決議する。来月1日には、全組合員が昼間の座り込みに突入する」と話した。
鉄道労組側は集会を終えた後、崇礼門・韓国銀行・乙支路入口を経てソウル市庁まで1時間ほど行進した。この日の行進は午後5時半頃終り、警察との衝突はなかった。
ソ・ヨンジ記者 yj@hani.co.kr