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「障害者も高速バスで帰省したい」

登録:2014-02-04 17:03 修正:2014-02-04 22:11
車寄子に乗った40人余り ターミナルでデモ
「低床バス1台も導入されていない」と批判
全国障害者差別撤廃連帯のパク・キョンソク常任共同代表やその会員たちが27日午後、ソウル瑞草区(ソチョグ)盤浦洞(パンポドン)のソウル高速バスターミナル京釜(キョンブ)線乗り場で世宗(セジョン)市に行く高速バスに搭乗し、障害者のための低床高速バスの導入を要求している。キム・ソングヮン記者 flysg2@hani.co.kr

 旧正月を4日後に控えた27日昼12時30分、ソウル市瑞草区(ソチョグ)盤浦洞(パンポドン)の高速バスターミナル京釜(キョンブ)線第2切符売り場前に、車椅子に乗った障害者40人と市民団体会員など70人が集まった。彼らは「高速バスにも、障害者が簡単に利用できる低床バスを導入せよ」と要求した。「交通弱者の移動の便宜増進法」には障害者も全ての交通手段を差別なく利用する権利があると明示している。

 政府は2016年までに市内バス10台のうち4台を低床バスに変えることにしたが、昨年末現在、全国の市内バスのうち、低床バスは14.5%に過ぎない。高速バスや市外バスなどに関する規定は皆無だ。 障害者は節句を迎えて地方に行こうと思っても、このような大衆交通を利用できないという現実に抗議するため、彼らはバスターミナルに集まった。

 午後1時40分には車椅子に乗った障害者10人が世宗市行きの高速バスに乗る32番ホームに集まった。ある人は電動車椅子を操縦して、またある人は手動式車椅子の車輪を手で回して、高速バスの前方ドアの段差の高い二段の階段に挑戦した。まず、手動車椅子に乗ったパク・キョンソク<全国障害者差別撤廃連帯>代表を、バスの運転手と活動補助員が持ち上げて乗せた。しかし、一般バスには車椅子を固定できる装置がない。朴代表は動く過程で危うく階段下に落ちそうになった。

 かつて地下鉄での障害者移動権確保闘争の中で、地下鉄の線路に自分の体を鎖で縛りつけたことがあるパク代表は、今回は自分の体と車椅子をバスの中の柱に鎖で縛りつけた。 手動車椅子はなんとか乗れたが、もっと重く複雑な電動車椅子は全く無理だった。 障害者たちが一斉に大声を上げると、警察官300人余りが彼らを取り囲んだ。

 午後2時、世宗市行きのバスは36番プラットフォームに移され、非障害者の乗客だけを乗せて世宗市に向け出発した。障害者たちは32番ホーム前で立ち往生させられた。 午後2時50分、パク代表はバス会社およびターミナル運営関係者たちと「障害者移動権」のための対話に入った。しかし、事前に面談を要請しておいた政府側関係者は、電話にも出ず現場に現われもしなかった。

 <全国障害者差別撤廃連帯>のナム・ビョンジュン政策室長は「低床バス導入義務が中央政府ではなく各自治体にあるので、ソウル市は確保率24%、 4台に1台の割合で低床バスを導入しているが、基礎自治体154ヵ所のうち100ヵ所以上は1台も導入していない。 特に市外バス・高速バス・広域バス・地域循環バス・農漁村バスは、導入率が0%」と説明した。

ソン・ジュンヒョン記者 dust@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/rights/621684.html 韓国語原文入力:2014/01/27 22:08
訳A.K(1431字)

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