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生徒・父母の反発で教学社版教科書 相次ぎ取消

登録:2014-01-02 21:23 修正:2014-01-03 12:30
"歴史わい曲" 大字報 貼って "修学能力試験間違えるかも" 憂慮も
坡州(パジュ)雲井(ウンジョン)高・星州高 "交替" …
盆唐(ブンダン)盈德(ヨンドク)女子高など "再検討"
'親日独裁美化'論難をかもしている教学社版教科書を韓国史教科書として採択した水原市梨木洞(イモクトン)の東佑女子高等学校に2日午前'お元気ですか'の大字報が貼り出されている

 歴史歪曲と事実誤りで批判を受けた教学社版韓国史教科書を今年教材として採択した高校が生徒と父母、教師、同窓会など学校構成員の荒々しい反発を買っている。 特定教科書の選定に反対し、生徒と父母たちが立ち上がる初めての状況が教育現場で起きているわけだ。 これに伴い、教学社版教科書採択を取り消し再選定作業に入る学校が相次いでいる。

 京畿(キョンギ)坡州(パジュ)の雲井(ウンジョン)高等学校は2日、歴史教師などで構成された歴史教科協議会を開き、教学社版教科書の選定を取り消し他の出版社の韓国史教科書に変えることにしたと明らかにした。 この学校のイ・スンドク教頭は 「生徒と父母、地域社会から‘1%も選択されえなかった教科書をなぜ選定したのか’として、多くの抗議と憂慮が提起された」と教科書交替の背景を説明した。

 この他に、すでに教学社版教科書を採択した慶北(キョンブク)星州(ソンジュ)高もこの日、他の教科書に変えることにし、京畿(キョンギ)盆唐(ブンダン)の盈德(ヨンドク)女子高・驪州(ヨジュ)第一高なども再検討に入ったことが確認された。

 教学社版教科書を教材として採択した学校の決定に対して、問題を提起する生徒たちの公開的な反発も続いた。 この日、京畿(キョンギ)水原(スウォン)の東佑(ドンウ)女子高には在学生だと自らを明らかにした生徒が 「果たして歴史歪曲という問題を持ったこの教科書を採択した妥当な理由があるのでしょうか」と尋ねる大字報を貼り出した。

 こういう現象について教育界では‘非常識’な学校の決定に対する‘常識’の抵抗という分析が出ている。 親日・独裁美化論難に加えて誤りだらけであることが明らかになった教学社版教科書を教材として選択した学校の非合理的意志決定に対する反発ということだ。 依然として学校長を頂点とする学校の権威的な雰囲気が教科書選定作業にも反映され、教育需要者である生徒・父母の考えとは完全に異なる選択がなされたことに伴う結果だ。

 パク・ボミ正しい教育父母会会長は 「‘不良教科書’で授業を受けなければならない生徒当事者や、自分の子供の問題である父母の立場としては、学校の非合理的決定を受け入れることができないのは当然だ」として「普通の父母は学校の問題に対して子供を心配するために問題提起するのが容易でないが、今回は強く反発する姿が通常の時とは違う」と話した。

教学社の‘韓国史高校教科書’

 教学社版教科書が親日と独裁を美化するなど偏向的見解で歴史を叙述しただけでなく、他の韓国史教科書に比べて事実宇面での誤りが多いことが明らかになっていることが、生徒と父母の不安感を刺激したと見られる。 雲井(ウンジョン)高在学生の父母チェ・某(48)氏は<ハンギョレ>との通話で「歪曲された歴史観も問題だが、この教科書で勉強すれば大学修学能力試験で間違える憂慮がある」と話した。

 教学社版教科書採択を巡り、教育の主体たちが集団的な抵抗をしている現在の姿は、2000年代中盤に日本で歴史歪曲と批判を受けた扶桑社版教科書に対して教師、歴史学者、市民が非採択運動に乗り出したのと似た形だ。

 結局、当初から多くの問題提起があったにもかかわらず‘教学社版教科書擁護'の検定過程を運営してきた教育部が自ら招来したことという批判が出ている。 韓国歴史研究会ハ・イルシク会長(延世(ヨンセ)大教授)は 「理念論争以前に教学社版教科書が誤りだらけということを学界で分析して知らせたにもかかわらず、このような教科書を選択した校長や財団はとうてい教育者と見ることはできない。 特にこのような教科書を最終承認した教育部の責任が大きい」と話した。

ウム・ソンウォン記者、坡州(パジュ)/パク・ギョンマン記者 esw@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/618160.html 韓国語原文入力:2014/01/02 20:14
訳J.S(1771字)

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