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和田春樹 「チャン・ソンテク失脚説 信じにくい」

登録:2013-12-04 01:05 修正:2014-09-05 19:52
"中国の影響力大きくなったのに中国通が失脚?
事実なら北韓体制崩壊の可能性"
和田春樹 日本東京大名誉教授. イ・ジョンア記者 leej@hani.co.kr

 北韓専門家である和田春樹 日本東京大名誉教授は、チャン・ソンテク朝鮮労働党行政部長の失脚説と関連して「正確な情報がなく断言できないが、種々の情況から見て信じにくい」として 「もし国家情報院の情報が事実ならば、北韓内部は大混乱に陥るだろう」と話した。

 3日、第1回リ・ヨンヒ賞受賞式に参加するために<ハンギョレ>を訪れた和田教授は「金正恩体制は党によって軍部が統制を受ける状態で維持されている」と前提にして、「党の二頭立て馬車はチャン・ソンテクとチェ・リョンヘだが、金正恩がチャン・ソンテクを失脚させる事態は想像しにくい」と話した。

 金正恩第1秘書体制がまだ党の核心であるチャン・ソンテクを除去する程に強固な基盤上にはないというのが和田教授の分析だ。

 去る9月18~24日、自身が事務総長を受け持っている日朝国交促進国民協会(会長 村山富市元総理)訪問団の一員として平壌を訪問し帰ってきた彼は「北韓に対する中国の影響力が以前よりさらに強力になっていることを実感した」として「そのような状況で、もしチャン・ソンテクが失脚したとすれば中国が怒るだろう」と話した。 金正恩第1秘書は中国を訪問したことがないが、チャン・ソンテクは何度も中国を訪問した中国通だという説明だ。

 和田教授は「北韓当局は訪問団に対し平壌から70km離れた中国人民志願軍司令部も異例的に公開した。 そこは1958年まで彭徳懐を司令官とした中朝連合軍司令部もあったという事実を伝え聞いた」と話した。

 北韓はこの間、韓国戦争について自分たちが中心となって戦争を遂行し、中国は支援したという立場であったという点に照らして、中国との関係が北韓でますます重要になっていると和田教授は説明した。

 しかし実際にチャン・ソンテクが失脚したとすれば、金正恩の権力基盤が確固たるものではない点に照らして、最悪の場合には北韓体制の崩壊につながる可能性もなくはないと和田教授は慎重に診断した。

 和田教授はチャン・ソンテク行政部長の失脚が事実だとしても、軍部との権力闘争で敗れた結果という一部の分析に対しては懐疑的見解を示した。 現在、北韓体制では軍部がそれほど強力な力を持ってはいないと和田教授は語った。

キム・ドヒョン記者 aip209@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/613902.html 韓国語原文入力:2013/12/03 22:49
訳J.S(1153字)

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