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運動場の地下に公営駐車場…捨てられた ‘子供の安全’

原文入力:2009-05-04午後10:25:42
ソウル市内 小中高76ヶ所 施設複合化 工事
計画確定前 安全問題議論する会議も無しに
収益も結構だが学校に室内ゴルフ練習場とはどういうことか

チョン・ユギョン記者

←4日午後、ソウル,冠岳区,南峴洞,ソウル 舎堂小学校前で小学生が放課後にも歩行者保護用遮断柵を自由に行き来して遊んでいる。

「小学校低学年の児童たちは、いつ車の前に飛び出すかも知れないのに町内の車がみな集まる公営駐車場を作るというのが話になりますか?」ソウル,冠岳区の舎堂小学校5学年児童の父母K氏は4日憤懣を破裂させた。この学校が運動場の地下に公営駐車場を作るという計画を昨年確定し推進中であることが遅れて知らされたからだ。
ソウルの一部小学校が ‘施設複合化事業’ で学校内に駐車場や室内ゴルフ練習場などの商業空間を建設し論難がおきている。

ソウル,冠岳区で2006~2008年の3年間に起きた交通事故を分析した結果、15才以下の子供がケガした交通事故は計260件だった。4日に一回の割合で事故が発生したわけだ。うち85.8%が歩行途中に事故に遭ったもので、この内、登・下校途中の事故が最も多かった。加害者の交通手段は乗用車が52.7%で1位を占めた。調査を行ったホン・ウングァン冠岳区,進歩新党協議会委員長は「登・下校時間帯には子供の交通安全のために ‘強制車両進入制限措置’ 導入が必要な状況なのに、小学校の運動場に駐車場を設置するならば逆に車を ‘スクールゾーン’ に引き込む処置」と批判した。

商業施設建設を決める過程にも問題があると指摘された。子供たちの安全問題などを議論する全体父兄会議や住民会議は、地下駐車場建設計画が確定するまで、ただの一度も開かれたことがなかった。ソウル舎堂小学校側は「62億ウォンに達する建設費用は民間資本を誘致して充当し、賃貸収益は学校発展基金として活用する」と話した。父母たちは一歩遅れて ‘安全な通学路作り冠岳住民の集い’ を設立し学校と冠岳区庁に抗議するなど本格的な反対運動を始めた状態だ。

ソウル江南区,論峴小学校は駐車場建設計画確定以前の2007年に行ったアンケート調査で、父母の72.9%が反対したのに2008年から駐車場工事を進めている。現在学期中なのに工事が進行中のソウル市内小・中・高校は8ヶ所に達する。この内、オンジュ小・ヨンヒ小などでは駐車場,室内ゴルフ練習場,ヘルス場など小学生とは縁のない有料施設を入れる工事をしている。

このような施設複合化事業は2001年ソウル市が各区に駐車空間確保などのために送った‘学校地下駐車場建設計画’により始まった。2009年4月現在、複合化工事が完工したり進行中のソウル市内学校は76ヶ所で、この内45ヶ所が小学校だ。

文・写真チョン・ユギョン記者edge@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/schooling/353241.html 訳J.S