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警察兵力 数千名、‘素手で抵抗’の老人たちと小競合い

登録:2013-10-03 15:48 修正:2013-10-04 06:23
密陽(ミリャン)送電塔工事再開
2日午前、密陽市(ミリャンシ)丹場面(タンジャンミョン)九千里(クチョンリ)パドゥリ村‘89番送電塔’工事現場で韓国電力が重機を利用して場所を占めフェンス工事をする間、鎖を体に巻きつけた村の住民たちが工事現場進入路に座り込み工事関係者たちの出入りを阻んでいる。 密陽(ミリャン)/キム・ポンギュ先任記者 bong9@hani.co.kr

韓電、朝6時から5ヶ所で工事開始
市、座込み場2ヶ所中1ヶ所 強制撤去
住民たち 鎖でからだを縛り抵抗
老人 数人倒れ…3人 病院搬送

 韓国電力公社が超高圧送電塔の建設工事を本格再開した2日、慶南(キョンナム)密陽市(ミリャンシ)各地で送電塔工事に反対する村の住民たちと警察が衝突し、60~80代の老婆多数が負傷した。 この内3人は病院に移送された。

 韓電はこの日朝6時頃から密陽市丹場面(タンジャンミョン)九千里(クチョンリ)パドゥリ村送電塔(84・89番)建設予定地、丹場面 泗淵里(サヨルリ)トンファジョン村(95番),上東面(サンドンミョン)道谷里(トゴクリ)道谷村(109番),府北面(プブックミョン)位良(ウィヤン)村(126番)等、5本の送電塔建設予定地にヘリコプターで資材を運びこみフェンスと臨時宿舎を設置するなど送電塔建設工事を再開した。

 密陽市は午前11時から丹場面 丹場里送電塔建設工事4工区野積場、丹場面 古礼里送電塔建設工事3工区野積場前に住民たちが設置したあなぐら形態の座込み場2ヶ所を強制撤去する行政代執行を試みた。 警察は25ヶ中隊2300人余りを動員して住民たちの工事現場への接近を阻止した。

 ほとんどが60~80代である住民たちは工事を阻むため現場接近を試み、これを阻止しようとする警察と終日大小の摩擦を醸し出した。 パドゥリ村では住民9人が鎖で互いにからだを縛って抵抗し、キム・某(77・女)氏が倒れて病院に搬送された。 トバン村でもパク・某(80・女)氏など2人が警察と小競合いをして倒れ、病院に運ばれた。 道谷村カン・某(63・女)氏も警察と小競り合いを行い意識を失って倒れた。

 密陽市職員は警察の支援を受けて4工区野積場前の座込み場を強制撤去しようとしたが、住民たちと地域市民社会団体会員たちの激しい抵抗に直面し失敗した。 ムン・ジョンソン密陽市議員(民主党)は座込み場の天井に針金で首をくくりつけ抵抗した。 住民たちが阻止しなかった3工区野積場前の座込み場は10分後に撤去された。

 3・4工区野積場は密陽市に立てる52本の送電塔工事の装備・資材を積み置き、ヘリコプターで各建設予定地に供給する場所で、送電塔建設工事に必須の施設だ。 二つの野積場前座込み場では送電塔装備・資材搬入を阻むため多くの村の老人たちが交代で守ってきた。

 4工区野積場前の座込み場を守ったイ・ジョンスク(71)山外面(サンウェミョン)ポラ村の里長は「生涯かけて耕した全財産を奪われようとしているのに、なぜ私たちを罪人扱いするのか。 警察は何百万ウォンかの補償金で私の全財産を奪い取ろうとする奴は放っておき、なぜ私たちを捕まえて行こうとするのか」として鬱憤を爆発させた。 ポラ村は昨年1月16日、送電塔工事に反対して焼身自殺したイ・チウ(当時74才)氏が暮らした村だ。 キム・某(79・女・上東面(サンドンミョン)、道谷里)氏も 「家から300mも離れていないところに送電塔が立つというのに、どうして黙っていられるか。 私の周辺には補償金を受け取るという人は一人もいない」として叫んだ。

 慶南(キョンナム)地域の市民社会団体が設けた‘密陽765kV送電鉄塔工事中断および白紙化のための慶南共同対策委員会’は、4工区前の座込み場で記者会見を行い「大韓民国国民はただ一人でも政府と公権力によって悔しい思いをしたり誤った犠牲を強要されてはならない」と明らかにした。

 住民たちと市民社会団体会員たちで構成された‘密陽765kV送電塔反対対策委員会’は、ソウル三成洞(サムソンドン)の韓電本社前で記者会見を行い、送電塔工事の中断を要求した後、対策委常任代表チョ・ソンジェ神父ら4人が無期限断食座り込みに突入した。

 密陽警察署は前日工事を妨害した疑い(公務執行妨害)でパドゥリ村住民パク・某(58・女)氏など5人を不拘束立件した。

密陽/チェ・サンウォン、ソ・ヨンジ記者 csw@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/area/605604.html 韓国語原文入力:2013/10/02 22:46
訳J.S(1960字)

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