本文に移動

撤去の代わりに‘町おこし’…麻浦(マポ)延南洞(ヨンナムドン)ががらっと変わった

登録:2013-09-26 09:31 修正:2013-09-27 07:06
低層住居地整備事業 仕上げ
路地にカフェ・育児施設・憩いの場
再開発方式を抜け出した新しいモデル
ソウル市の支援で住民も積極的に参加
ソウル麻浦区(マポグ)延南洞(ヨンナムドン)キル公園付近が電線の地中化を通じてきれいで快適な通りに変わった。 ここはソウル市の住居環境管理事業が進行された初めての事例で、低層住居地を撤去せずに住居環境を改善した。 ソウル市提供

 空中にだらりと伸びて視野を塞いできた電線がなくなり、ホ・ヒョン(55)氏は夕方の散歩の足取りが軽くなったと話した。 築後15年になる4階建て多世帯住宅を終の棲家と思って、8年間暮らしてきた町内だ。 3年前にも荒涼としていた町の入り口には最近新たに美しいカフェができて、ほのかにコーヒーの香りが漂っている。 ホ氏は25日 「古びた家に、カフェのような新しくできた店がうまく調和している」と語った。

 ソウル麻浦区(マポグ)延南洞(ヨンナムドン)239-1番地一帯が生まれ変わった。 延南洞の全面積の15%を占める8万2900㎡に1325世帯約5000人が暮らしているが、‘撤去なき町おこし’が最近終えられた。 ソウル市は一戸建て住宅・多世帯住宅などの低層住居地を撤去せずに保全しながら、防犯・交通などの町内環境を改善する‘住居環境管理事業’を行っているが、ここ延南洞が初めての示範事例だ。

 住居環境管理事業はオ・セフン ソウル市長の在任当時である2010年‘ソウルヒューマンタウン’という名前で初めて推進された。 ブルドーザーで根こそぎ撤去し高層・高密度アパートを作る再開発方式から抜け出すという点で市民の注目を引いた。

 さらにパク・ウォンスン市長が就任した後には、既存構想に加えて町内共同体の性格が強調された。 そこで町内共同体の求心点となるコミュニティ センターが新しくできた。 27日初めてドアを開けるコミュニティ センター(4階建物)にはアパート管理室のように住民たちの生活便宜を図る町内管理事務所と共同育児施設、老人の憩いの場、ブックカフェなどが入っている。 住民たちが管理費を出して直接運営する。 ここに散歩道があるキル公園など、町内各所には12台の防犯カメラ(CCTV)が設置され、空中に露出していた電線は地下に埋められた。

 特に、この事業は初期段階から住民たちが町おこし計画の作成に積極的に参加したことで住民満足度を大きく高めた。 12人の住民代表が中心となった。 2011年から毎週金曜日に会議を開き意見を集約してきた。 チェ・ソンテ ソウル市住居環境課長は「住民たちと議論をする過程で町内のリーダーグループが自然に作られた」と話した。

 これに先立って2010年にここがヒューマンタウン モデル事業地に指定された後、関連市予算が当初の150億ウォンから75億ウォンに、さらに60億ウォンに減らされながら住民たちの間に動揺が起きもした。 ソウル市側から前例がないために序盤に予算を緩く計上していたために起きたことだ。 これにともなう混乱を住民たちは対話で解決していったと言う。 実際今回の事業には計58億ウォンがかかった。 現在ソウル市は22区域に対して住居環境管理事業を推進中だ。 年末には西大門区(ソデムング)北加佐洞(プッカジャドン)を含め7区域の整備が終えられる。

 一方、ソウル市はこの間、再開発・再建築組合の幹部だけが閲覧できた組合員連絡先を組合員が互いに共有できるようにする‘組合員名簿公開業務処理基準’を用意して施行に入るとこの日明らかにした。 組合が情報を公開しない時は、自治区庁長が1次是正命令を下し、以後に司法機関に告発措置することもできる。 ソウル市側は「組合執行部だけが再開発・再建築事業の関連情報と組合員連絡先を持っていたため住民たちの間に葛藤が多かった。 名前と共に電話番号も公開するようにし住民間の自由なコミュニケーションが可能になった」と話した。

パク・ポミ記者 bomi@hani.co.kr ,写真 ソウル市提供

https://www.hani.co.kr/arti/society/area/604672.html 韓国語原文入力:2013/09/25 22:38
訳J.S(1797字)

関連記事