警察が児童虐待と横領などの疑いで捜査中の民間保育所は‘子供を虐待するための施設’と見ても良いほどだった。 ‘子供たちを金蔓と見て商売をしてきた’と言われても反論が難しく見えるほどであった。
代表的な事例はソウル江東区(カンドング)・松坡区(ソンパグ)などに子供の家3ヶ所を運営しているチョン・某(49)氏の場合だ。 チョン氏は子供たちの食事を利用して多様な方式で私腹を肥やしてきた。 チョン氏が運営する子供の家では、購入有効期間が過ぎた白菜でスープを作り子供たちに食べさせていた。 多量に買い入れた白菜の運搬も子供たちが行なっていた。 授業中の子供たちに白菜をはじめとする食材料を1階から4階の調理室まで運ばせた。 父母たちが抗議すると、チョン氏は「子供たちが好きでやっている」とか「運動効果がある」と主張したという。
米国産のコメや中国産のキムチは原産地表示を国内産に偽造し、さらには父母に有機農だと嘘をつき毎月最高6万ウォンの‘有機農費’を追加で受け取ることさえしていた。 チョン氏は高い材料を使ったように納品業者に毎月500万ウォンを払った後、350万ウォン余を返してもらい横領した。 警察は「チョン氏が3年間に横領した7億3000万ウォン余りの内 1億ウォン余りが食材料リベートを通じてのものと推定している」と説明した。
この他にも20ヶ所余りの子供の家では、1日に1リットル入り牛乳2本を80人余りの子供たちに分けて飲ませていた。 それでも正常に飲んだように嘘をつき月50万~90万ウォンずつを踏み倒した。
また、多数の子供の家の園長は個人的な酒席で公金を使った後に保育教師と会食したとして領収書を処理したり、保育教師に名節の贈り物をあげるとして数百万ウォンの支出決定書を作成した後に横領するなどしていた。 夫や娘などの家族を架空の保育教師として登録し、国庫補助金を掠め取ったり、工事費、教具購入費などを膨らませて差額を取り込んだ事例も多数摘発された。
こういう‘犯罪型保育金儲け’形態は、子供の家の大型化・商業化過程で現れたものと見える。 今回の警察捜査でも、横領額が最も大きいチョン氏は、子供の家3ヶ所を運営しており、6億4000万ウォン余りを横領した疑いを受けているチョン・某(52)氏もやはり子供の家を2ヶ所運営している。 また、2億2000万ウォン余りを横領した現職区議会議員イ・某(51)氏は5ヶ所の子供の家を運営している。
ソウルのある民間子供の家教師であるチェ・某(43)氏は「小さな子供の家の場合、かえって横領や児童虐待のようなことが起き難い」と話した。
また別のソウルのある民間子供の家園長は 「政府の支援が多くなり子供の家がこの頃では専門事業のように認識されている。 そのため教育哲学のない一部の園長が子供を金づると見て安い食材料を子供たちに食べさせ、金を横領する事例が増加していると見られる。 そのために誠実に子供の家を運営する人々は被害を被っている」と話した。
一部の子供の家が金儲け目的で運営され、児童虐待につながったと見られるケースも多い。 ソウルの民間子供の家で働くチェ教師は「商売根性で子供の家を運営する所は、子供の家教師の処遇も悪く、その結果そのような影響が(児童虐待など)子供たちに及んでいるようだ」と話した。 京畿道(キョンギド)のある子供の家の教師も「民間子供の家は教師たちの処遇が悪いので、教師たちが自分でも気付かない間に子供たちにストレスを表出するケースもある」と話した。
また別の子供の家教師は「問題は横領や児童虐待問題がある子供の家を担当する区庁などが営業停止させたりしなければならないのに、子供の家連合会の影響力がとても強く、顔色を伺う側面がある」と伝えた。
チョン・ファンボン、チェ・ユビン記者 bonge@hani.co.kr