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6者会談言及は‘中国体面用’…北、軽水炉カード活用する展望

登録:2013-05-26 20:36 修正:2013-05-27 07:01
北、今後どのように出てくるだろうか

朝鮮中央通信、6者会談報道せず
荒々しい表現使用 朴大統領 非難
核放棄 意志なし 明確に表明
軽水炉 前面に出して対米対話狙う公算

軍服で着飾ったチェ・リョンヘ北韓人民軍総政治局長(一番前)が3日間の訪中日程を全て終え、去る24日平壌(ピョンヤン)順安(スナン)空港を経て帰国している。 APニューシス

 チェ・リョンヘ朝鮮人民軍総政治局長が去る24日、習近平中国国家主席と面談した席で言及した‘6者会談’は言葉だけに終わる可能性が高まっている。 何より核に執着する北韓の態度に何の変化も見られないためだ。

 チェ局長の帰国後である25日、北韓<朝鮮中央通信>は金正恩朝鮮労働党第1秘書の親書伝達に付いては報道しながら‘大勢’という言葉まで動員しながら北韓の核放棄を強く圧迫した習主席の発言はもちろんチェ局長自らが習主席の面前で明らかにした6者会談すら全く言及しなかった。 完全に除いてしまったのだ。 その代わり、自分たちが最高尊厳と指し示す金秘書といわゆる‘(経済建設・核武装強化)並進路線’を同時に批判した朴槿恵(パク・クネ)大統領の23日発言を問題にして "悪辣な凶心" 、"無礼な妄言" 、"極悪な対決本性’などの激しい表現を使って強く非難して出た。 特に朴大統領に対してこの間自制してきた‘傀儡大統領’という表現まで動員して並進路線を擁護したことは、韓国はもちろん中国をはじめとする外部世界に核放棄意思がないということを明確にしたものと読まれる。

 これに先立って去る1月23日国連安保理制裁2087号に対抗して第3次核実験をした北韓は、1994年ジュネーブ合意や6者会談から出た9・19共同声明のような非核化交渉方式を拒否してきた。 去る4月1日には<労働新聞>社説を通じて "米帝が我々を核で威嚇して経済建設にブレーキをかけた時代は過ぎ去った" と宣言した。 自分たちも今や核保有国であり、周辺でこれを認めて、特に米国とは‘対等な’立場で対話したいという意中を表わしたわけだ。

 北韓がこのように過去の非核化交渉方式を拒否する理由は、核保有という現実以外にも、これ以上エネルギー支援と軽水炉建設に依存する必要がなくなったためでもある。 去る5月初め、寧辺(ヨンビョン)の軽水炉建設現場を衛星で分析してきた米専門家たちは、北韓が今夏から100MW(熱出力容量)軽水炉を試験稼動し始め、来春あたりに電力を生産する商業運転に入ると見通した。 <労働新聞>は去る3日の論説で 「党の並進路線は主体的な原子力工業に基づいて核戦力を強化すると同時に緊迫した電力問題も解決していけるようにする」と話し、この軽水炉が並進路線の核心であることを明らかにした経緯がある。

 このような状況で北韓が直ちに6者会談を通した対話に復帰する公算は大きくない。 チェ局長の訪中と関連して総連機関紙<朝鮮新報>は25日「(北韓が) ‘各種対話’に対する前向きな姿勢を取り、6者会談議長国だった中国の外交的位置づけを高めてあげた」に過ぎないことと分析した。 今回の訪中の意味を対話ではなく中国の体面を立てたことと評価しているわけだ。 北韓がこのように‘核戦力・経済建設の並進路線’を依然として守っている状況であるだけに、今後の韓半島情勢は対話の門は開かれているものの膠着局面になる可能性が高い。

 さらに軽水炉の本格稼動は核の平和的利用に該当するので、中国が反対することも難しい。 また、軽水炉は原料用濃縮ウラニウム施設を稼動する名分になるだけでなく、それ自体で核武装力の強化にも基盤となる。 北韓はこの軽水炉を圧迫カードとして自分たちが‘根本問題’と主張する米国との直接対話と北韓体制認定などのイシュー化を押しつけるものと見られる。

カン・テホ記者 kankan1@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/589076.html 韓国語原文入力:2013/05/26 19:59
訳J.S(1724字)

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