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"悪い平和でも 良い戦争よりはマシだ"

登録:2013-04-13 00:53 修正:2013-04-13 14:40
全世界作家24人‘対話’緊急呼び掛け
"無条件に一歩退いて会え"
"最も悪い平和でも最も良い戦争よりはマシだ。"
要請文の発表を主導した小説家キム・ナミル氏
要請文の発表を主導した小説家キム・ナミル氏

 韓国でも翻訳された小説<戦争の悲しみ>のベトナム人作家パオ・ニンの言葉だ。 ベトナム戦争に参戦し6年間にわたり最前線で戦い、以後戦死者の遺体発掘団に参加して8ヶ月間で多くの遺体を目撃した彼の話であるため一層説得力が伺える。

 パオ・ニンのこの言葉に同意する世界の作家たちが12日、戦争に向かって駆け上がっている韓半島の危機状況を対話で解決しろとの要請文を発表した。 ベトナム、インド、キルギススタンなど13ヶ国の作家24人が参加した‘韓国を愛する世界作家の緊急呼び掛け’がそれだ。 参加した作家の内、相当数は韓国でも作品が翻訳出版されている。 これら作家たちは進歩文人団体 韓国作家会議の前・現職国際委員長である小説家キム・ナミル、オ・スヨン氏と評論家キム・ウンギョ、チョン・ウンギョン氏らが主軸となって結成した‘反戦平和作家行動’の要請に応じて要請文に参加した。

 要請文で彼らは "戦争はいかなる場合にも解決策になりえない" として "まず銃を下ろしなさい。 潜水艦の向きをかえなさい。 険悪な発言を中止しなさい。 その次に無条件に一歩退いて会え" と促した。

 これらの作家たちは共同名義要請文とは別に、各自一文または、一段落ずつの平和を念願するメッセージも送ってきた。 ベトナムの詩人ウン・ウイェンジュイは「結局、いかなる戦争でも、誰が勝利しようが、敗北者はいつも人間」という文を付け加えたし、イラク人作家アリ パデルは「ひとりの作家として、ひとりの人間として、戦争の悲劇とそれが招く災難を経験しました。 (…) 1953年以来一度も止むことになかったこの限りない威嚇にケリをつける永久的な解決策を捜し出せることを希望します」と書いた。 バングラデシュの演出家 ジャミル アフメドは 「平和はいかなる政府でも存在するための最優先の条件です」と強調し、ウクライナの作家アンドレイ クルコプは「韓半島の二人の当事者間の軍事的葛藤は世界の災難を招くでしょう。 そうなる前に必ず中止させなければなりません」と訴えた。

 要請文の発表を主導した小説家キム・ナミル氏は「ベトナム、イラク、パレスチナ、ナイジェリアなど残酷な紛争を体験したり今も体験している国の作家が大挙して参加したということに大きな意味がある」として「莫言、柄谷行人、アリエル トルプマンなど韓国作家会議主催‘世界作家との対話’行事に参加した作家を含め、より多くの外国作家に連絡を取って参加作家を増やす計画」と明らかにした。

チェ・ジェボン記者 bong@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/582597.html 韓国語原文入力:2013/04/12 22:39
訳J.S(1238字)

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