京畿道(キョンギド)華城(ファソン)の三星(サムスン)電子半導体工場で起きたフッ酸漏出事故で亡くなった協力業者職員パク・某(35)氏を解剖検査した結果、パク氏の気管に水泡(1㎝以上の水ぶくれ)があることが明らかになった。
キム・チュンソプ京畿地方警察庁刑事課長は4日 「パク氏を解剖検査した国立科学捜査研究院が‘(フッ酸露出による)火傷以外にも呼吸器官である気管に水泡が発見された’という所見を通知してきた」と語った。
三星電子側はパク氏が亡くなった先月28日‘極微量のフッ酸が漏れ出た’と明らかにしたが、警察は多量のフッ酸が気化し、フッ化水素がパク氏の防毒マスクを突き抜け呼吸器に入ったと見て捜査中だ。 三星側は先月30日、華城工場を訪ねたシム・サンジョン進歩正義党議員には「私たち(三星電子)が使うフッ酸は49%希釈フッ酸なので気化しない」と主張した。
警察が確認した閉回路テレビ(CCTV)画面に、パク氏は3回にわたり6時間にかけてフッ酸タンク バルブの交換作業を行ったがずっと防毒マスクを使っていた。 労災専門労働団体である‘元気な労働の世の中’のチャン・アンソク事務局長は「防毒マスクには有害ガスを集める筒が入っているが自分の性能を超過する有害物質に露出すれば壊れる。 これまでの三星による説明が偽りである可能性が大きい」と話した。
警察は三星電子ののろま申告と隠蔽疑惑などを明らかにするために、三星電子関係者13人、協力業者STIサービス職員9人に対する通信事実確認資料令状の発給を受けて電話受・発信内訳を調査中だ。 カン・ギョンリャン京畿警察庁長は「業務上過失致死傷の疑いと有害化学物質管理法違反有無を重点的に捜査している」と話した。
華城/キム・キソン記者 player009@hani.co.kr