"持てる者の横暴に負けた…" 遺書残して首を括る
整理解雇されて1年10ヶ月目に復職したが仕事がなくて生活苦に陥った韓進重工業労組幹部が‘158億ウォンの損害賠償を撤回せよ。 民主労組を守らなければならない’という内容の遺書を残して自ら命を絶った。 彼は遺書に「朴槿恵(パク・クネ)が大統領になってこれから5年をまた…」と書き、今回の大統領選挙結果に失望したことを表わした。
21日朝8時30分頃、釜山影島(プサンヨンド)区の韓進重工業福祉会館4階労組事務室内の大会議室で全国金属労働組合韓進重工業支会組織次長チェ・ガンソ(35)氏が窓の脇の高さ1.5mの消防用非常器具で首をくくっているのをムン・ヨンボク首席副支会長が発見し119に申告した。 チェ氏は病院に運ばれたが午前9時41分頃亡くなった。
ムン首席副支会長は「労組事務室で寝ていると明け方の3時頃にチェ氏が入ってきた。 朝6時30分に起きてチェ氏を起こしたが起きなかった。 外部広報活動を終えて午前8時30分頃に再び会議室に来てみるとチェ氏が首をくくっていた」と話した。
チェ氏は前日の20日午後7時頃、自身の携帯電話に遺書を残した。 彼は「私は会社を憎悪する。 資本、い持てる者の横暴に負けた。…心臓がさく烈しそうだ」として絶望感を吐露した。 彼は「民主労組死守せよ。 損害賠償撤回せよ。 生まれてから見たことも聞いたこともない金158億ウォンを死ねとばかりに訴訟を起こす韓進悪質資本. 朴槿恵が大統領になってこれから5年また…」と書いた。 韓進重工業は2010年12月～昨年11月整理解雇に対抗してストライキを行った金属労組と韓進重工業支会を相手に158億ウォンの損害賠償請求訴訟を起こしている。 チャ・ヘド韓進重工業支会長は「労組が危機に追いこまれたことに苦しんだチェ氏が、大統領選挙で野党候補が敗北するや絶望感を感じたものとみられる。 結局、韓進資本がチェ氏を崖から突き落とした」として目をうるませた。
チェ氏は遺書で労組員に「支会に戻って下さい。 同志たち。 今まで必死に守ってきた民主労組でしょう」と訴えた。 韓進重工業支会労組員700余人中570人余りが対話を通じた解決を重視する新労組に移ったことに対する哀訴と見られる。 会社側は‘来る26日までに4階労組事務室を明け渡せ’という公文書を２回送った。
チェ氏は服にしまったA4用紙2枚の遺書でも「民主労組死守。 158億ウォン」とし労組の今後を心配した。 彼は「(店の)損害が恐ろしい。 金が恐い」として長期間の整理解雇と休業に伴う生活苦の辛さを表わした。 労組関係者は「整理解雇後、姉とともに店を営んだがうまくいかなかったと聞いている。 復職後にも給与が半分に減って、5才と7才の二人の息子など家族4人が暮らしていくにはギリギリだっただろう」と話した。
金属労組は午後、韓進重工業影島(ヨンド)造船所正門前で記者会見を行い「会社側の損害賠償請求訴訟と強制整理解雇および無期限休業がチェ氏を死に追いやった」として、会社側に訴訟撤回と労組弾圧中断を要求した。 金属労組はチェ・ガンソ烈士闘争対策委員会を設けて夜7時30分頃、韓進重工業前で決起大会を開いた。 故人の遺体は影島区区民葬儀場に安置された。
会社関係者は「仕事がなくて役職員が苦心しているが残念だ。 遺族と協議して葬儀が円満に行われるよう最善を尽くす。 昨年11月労使合意書には‘個人損害賠償請求訴訟は取り下げ、労組を相手にした損害賠償訴訟は最小化する’となっている。 現在進行されている訴訟は労組員個人には責任がない」と話した。
釜山/キム・グァンス記者 kskim＠hani.co.kr
訳J.S(1685字)
