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朴槿恵、5.16・維新…朴正熙時代 無条件 肯定評価?

原文入力:2012/09/10 23:06(2333字)

←朴槿恵セヌリ党大統領選候補が10日午前、国会本会議でファン・ウヨ代表、ソ・ビョンス事務総長など指導部と話している。 イ・ジョンウ先任記者 woo@hani.co.kr

朴、独裁時代判決-民主化後 再審‘同級’規定…よじれた法認識
"人民革命党 二つの判決" 波紋

維新時代の裁判を正当化
"二つの判決" 判断留保 発言
"独立有功者らの名誉回復も生半可な判断か" 批判も

司法体系に関する理解不足
再審で判決が確定すれば
既存の判決は正当性を失う
"誤った裁判を正したこと"

 朴槿恵セヌリ党大統領候補が10日、人民革命党事件と関連して「最高裁判決が2種類に出ているではないか。 その部分についても今後の判断に任せなければならない」と答えたことは歴史と法に対する朴候補の誤った認識を示している。

 朴候補が話した2つの判決とは、1975年4月8日人民革命党再建委事件関連者8人に対して死刑を宣告した維新独裁時期の最高裁裁判と2007年1月に無罪を宣告したソウル中央地裁の再審判決を示す。 同じ事案に対する2つの判決内容が違うためにどれが正しくてどれが正しくないか判断できないことではないかというのが朴候補の発言だ。

 形式的には判断留保であるようだが、事実上1975年人民革命党再建委裁判とこれにともなう被害者の死刑を正当化していると見ることができる。 2つの判決が持つ政治的脈絡や社会的環境が異なるのに同じ定規で比較することによって巧妙に虚偽を真実に糊塗しているという指摘が出る。 歴史学者のチョン・ウヨン博士は「朴候補の論理に従えば、日帝時に独立運動をして有罪判決を受けて、獄中生活をしたり無念に死刑になった祖先を解放以後に独立有功者として名誉回復させたことも生半可な判断になってしまうではないか」として「判決が2つだから評価できないということは話にもならない形式論理」と語った。

 ‘1975年’判決と‘2007・2008年’再審判決を‘同級’と規定した朴候補の発言は基本的に司法体系に対する理解不足または誤った認識に起因している。 刑事訴訟法は原判決の証拠物が偽・変造されたものであることが証明された時などを再審請求理由にしており、請求理由が認められれば再審開始を決める。 したがって裁判所はきわめて厳格で明確な理由がある場合にのみ再審を受け入れる。 再審で判決が確定すれば元の判決は効力を失うことになり自然に正当性もまた失われることになる。 裁判所が人民革命党再建委事件に対して‘2007・2008年’再審で‘無罪’を宣告したことは‘1975年’の誤った判決を正したと見なければならないということで専門家たちの意見は一致している。 ハン・インソプ ソウル大法大教授はこれと関連して、この日自身のツイッターで「1975年死刑判決に対して2007年に再審で原審判決を破棄して、無罪判決を下したこと」とし「原審判決に対しては、司法府も最も汚辱の判決として反省している」と話した。

 朴候補の論理に従えば、軍事独裁政権時期に異常な司法体系で無念に犠牲となった人々に対する再審決定は全て正当性を失うことになる。 ソウル地域のある判事は「ある事件に対して裁判所の‘2種類’の最終判決はない」として「人民革命党事件に対しては維新政権時期に生じた判決の誤りを再審を通じて‘無罪’に是正したこと一つしかない」と話した。 ソウル地域の別のある判事は「再審は判決の誤りを認めて、再審理をして判決を下したもので、政治的見解とは関係ない」と話した。 ソウル地方弁護士会のある関係者は「再審は非常に厳格に開始決定をして判断をしたことなのに、再審判決を尊重しないということは司法府を否定すること」とし「裁判所の再審判決確定は法治主義社会で誰も否定できないことであり、歴史的判断に任せるというのは無責任な立場」と話した。これに先立ち、イ・ヨンフン当時最高裁長官は2008年9月に大韓民国司法60周年記念式で「かつてわが国の司法府が憲法上の責務を忠実に完遂できなかったことによって国民に失望と苦痛を差し上げたことについて申し訳なく思う」として司法府の過去事について公式に謝った経緯がある。

 のみならず朴候補の発言は、維新独裁政権時の司法府は司法府独立という言葉が面目を失うほどに政権に隷属していた点を無視しているという批判が出ている。 維新憲法は最高裁長官以下すべての裁判官を大統領が任命するなど、司法府を事実上政治権力の下に服属させた。 時局事件裁判で多くの裁判所判決が‘正札判決’というニックネームを得るほど検察の求刑どおりに出てきたことは維新時期の司法府の地位をよく示している。 イ・ジョンス延世(ヨンセ)大法学専門大学院教授は「維新独裁権力の統制下にあった裁判所の誤った判決と民主的正統性が確保された裁判所の再審判決をどうして同一に比較できるのか」と指摘した。

 朴槿恵候補の発言は維新政権自体を正当化する論理として解釈できる。 チョ・ユンソン セヌリ党スポークスマンは「朴候補の発言趣旨は2つの相反する判決が別の政権で下された結論ということ」と話した。 朴候補が維新軍事独裁政権と民主化がなされた以後の政権に同等な正当性を付与しているという話だ。

キム・ジョンチョル、キム・ジョンピル記者 phillkim@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/550998.html 訳J.S