原文入力:2012/09/05 22:37(1635字)
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"再犯危険性犯罪者 睾丸 摘出" 推進へ
学会 "身体切断刑は反文明的 刑罰" 批判
暴力犯罪が猛威を振るう隙を利用して各種人権侵害的政策の提案が無分別に相次いでいる。 与党の大統領候補が死刑制度存続を主張したのに続き、国会議員19人が性暴行犯に対する‘物理的去勢’方案まで持ち出すや‘野蛮時代に戻ろうということか’という憂慮の声が高まっている。
パク・インスク議員などセヌリ党国会議員18人とチョン・ジョンヒ民主統合党議員は‘教化やリハビリが期待できず再犯発生の危険性がある性犯罪者を物理的に去勢しよう’という内容を盛り込んだ‘性暴行犯罪者の外科的治療に関する法律案’等を国会に提出したと5日明らかにした。 彼らは 「最近性暴行犯罪の凶悪性が高まり国家次元での最も確実な対策が要求されている」として「(化学的去勢という名前で施行している)薬品治療は根本的な処方にはならない」とその立法趣旨を明らかにした。 彼らが主張する物理的去勢とは睾丸除去(摘出)を意味する。 パク議員はこれを「生殖機能を失わせる外科的治療手段」と説明した。
この法案は刑執行対象者の意志と関係なく検事の求刑と判事の判決で物理的去勢を執行するよう規定した。 これはドイツとチェコなど一部ヨーロッパ国家で対象者の同意がある時にだけ物理的去勢を行う方法とは次元が異なるものだ。
すでに刑の執行中である性犯罪者にも強制的に物理的去勢を施行できるという点も論難になっている。 法案には「すでに性暴行犯罪で懲役刑以上の刑が確定された治療監護または、保護監護中である者にも外科的治療命令を請求できる」という内容が含まれている。
学界と市民社会は‘違憲的で野蛮な法案’とし強力に反発している。 パク・ギョンシン高麗(コリョ)大法学専門大学院教授は「どんな刑罰でも犯罪人が法的に争うことができる法廷で決まるべきだが、そのような手続きなしに遡及適用するということは違憲的な発想」と指摘した。 シム・ヒギ延世(ヨンセ)大法学専門大学院教授は「身体切断刑は紀元前2世紀、中国の漢の時代に禁止されて高麗・朝鮮時代にもなかった反文明的な刑罰」とし「人々の怒りに便乗するために真剣に考えもせずに作った野蛮な法案」と批判した。
最近政府と与党は相次ぐ性暴行および殺人事件に対する強力対処を主張して各種人権侵害的対策を連発している。 警察は路上不審検問を本格復活したし、法務部は市民社会の努力の末にようやく廃止された保護観察制を事実上復活する保護収容制を推進している。 朴槿恵セヌリ党大統領候補は我が国が‘実質的死刑廃止国’として国際的に認められている状況で死刑制度の必要性を力説し、国会議員は前近代的な身体き損刑を持ち出した。
オ・チャンイク人権連帯事務局長は「衝撃的な性犯罪が起きれば政治家たちがその原因になる治安・経済の両極化を解決する根本的な方案を出すべきなのに、不審検問や物理的去勢のようなとんでもない代案を急造している」と話した。 チン・ジュングォン文化評論家は自身のツイッター(@unheim)に「性犯罪者の睾丸除去法が出てきたそうです。 国がますます恐ろしくなりますね。 とうとう封建的身体刑まで復活しますね。 とても低劣なポピュリズムです」という文を載せパク議員らが提出した法案の問題点を批判した。
キム・ジフン記者 watchdog@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/550324.html 訳J.S