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日本、返送書簡‘門前払い’…韓国、書留で送る

原文入力:2012/08/24 09:43(1844字)

←日本 野田佳彦総理. 東京/新華ニューシス

韓-日外交 再び 争い拡大
野田、国内世論考慮‘強硬旋回’
李大統領に日王発言 謝罪要求
書簡返送 韓国外交官 出入りを阻む
"極めて冷静さを失った行為" 批判も

23日午後、日本、東京、霞ケ関官庁街にある外務省庁舎正門前

 東京駐在韓国大使館キム・ギホン参事官が身分証を提示すると、日本警備員が 「事前の約束なしには入れない」として出入りを阻んだ。 正常な外交関係を結んでいる国家間では珍しい‘外交官門前払い’であった。 キム参事官の手には李明博大統領の独島訪問と関連して野田佳彦日本総理がイ大統領に送った親書を入れた書類カバンが持たれていた。 ‘容認できない不当な内容を含んでいるため返送することが正当だ’というわが国政府の指示により日本外務省に親書を戻しに行ったキム参事官は、結局 1時間後の午後4時40分頃に引き返さざるをえなかった。 周辺では日本右翼団体が車両に拡声器を装着し 「慰安婦ではなく売春婦」と叫んでいた。

 キム参事官はこの日午前から小野啓一 日本外務省東北アジア課長に電話をかけて面談を要請した。 しかし帰ってきた返事は 「総理書簡返送のための面談は受け入れることはできない」とのことだった。 駐日大使観は小野課長が面談を拒否すると、外務省文書受発窓口に受付を依頼した。 しかしこれも担当部署が拒否したためにキム参事官が直接外務省を訪ねて行った。 こうして韓・日両国政府が互いに書簡を受け取れないという非常に異例的な状況が起きた。

 外交通商部当局者は「受信者が受領しがたい内容の書信を受けた場合、それを返送する事例はあるが、書簡を送った側が回収を拒否するのは外交慣例はもとより常識に外れたこと」と日本政府を批判した。 結局、韓国政府は野田総理の書簡を書留で返送することにした。 書留は24日午前中に日本外務省に配達されるものと見られる。

 日本政府はわが国政府の総理親書返送を荒々しく批判した。 玄葉光一郎外相はこの日開かれた衆議院予算委員会で「外交慣例上有り得ないこと」と話した。 野田総理は韓国政府の親書返送を 「極めて冷静さを失った行為」と批判した。 両国が前例の無い感情的争いを行っている。

 野田総理のこの日の発言と日本政府の動きは争いの拡大を自制して、葛藤の水位を下げようとした最近数日間の雰囲気とは全く違う。 返送した親書の受領を拒否するのに先立ち野田総理は李明博大統領の去る14日‘日王謝罪’発言に対しても‘常識に大きく外れている’とし、謝罪と撤回を要求する強い発言を浴びせた。

 李大統領の発言に対して日本ではこの間、荒々しい批判が少なくなかった。 松原仁 国家公安委員長は15日、靖国神社を参拝し 「礼儀を失った発言」と批判した。 安倍晋三前総理も 「常識を外れた。 極めて礼儀に外れる」と指摘した。 しかし野田総理は同日 「理解し難い発言で遺憾だ」と比較的おとなしく批判するにとどまった。 そのような野田総理がその後に自身の口で‘謝罪と撤回’を要求したことは多少意外なこととして受けとめられている。

 野田総理は李大統領の発言が出てきて9日が過ぎた23日、独島問題および尖閣諸島問題を集中的に扱うために開かれた衆議院予算委員会で、下村博文 自民党議員の質問に答える過程で強硬な発言を口にした。 彼は‘李大統領の発言が日王だけでなく、日本国家、ひいては日本国民に対しても礼儀に外れるものだった’という指摘にも同意を示した。 李大統領の発言に対する事実上最悪の評価を総合したような発言だった。

 野田総理は李大統領の独島訪問と天皇謝罪発言に極めて強硬に対処する姿を見せることによって、香港活動家の‘尖閣諸島’上陸に消極的に対応したという叱責を相当部分避けられた。 野田総理が年末に行われる可能性が高い総選挙で韓国との葛藤を活用することを決心したとすれば、武藤正敏 駐韓日本大使の帰任と共に大きな波高は過ぎ去ったようだった韓-日葛藤が再び激しくなる可能性も排除しにくくなった。

東京/チョン・ナムグ特派員、パク・ビョンス先任記者 jeje@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/548438.html 訳J.S