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"古里1号機 稼働延長のために評価方法を好き勝手に変えた"

原文入力:2012/08/22 20:28(1495字)

健全性を測定する原子炉金属板
昨年1月 再設置時 数値変更
寿命 可能年数 52年→60年 増やす
民主党 疑惑 提起…韓水原 "理由分からない"

  韓国水力原子力(韓水原)が古里原子力発電所1号機の寿命を52年から60年に8年延長するため、昨年1月原子力発電所の健全性を評価する材料である監視試片(※訳注:記事末尾に用語解説あり)を原子炉に再設置する際に評価基準を勝手に変更したという疑いが提起された。 古里1号機は2017年に2次寿命延長が計画されている老朽原子力発電所だ。

  国会教育科学技術委員会が22日、常任委会議室で開いた‘古里1号機再稼働関連原子力発電所安全に関する公聴会’で、ウ・ウォンシク民主統合党議員は「韓水原が古里1号機の2017年2次寿命延長のために、2004年に古里1号機原子炉から引き出した‘N’監視試片を2011年1月に再設置した」として「この監視試片の線倍率(※)を明確でない根拠をもって変更し、60年まで寿命延長申請が可能なように歪曲した」と明らかにした。

  当初、韓水原が古里1号機の2007年寿命延長のための基礎資料として2005年に作成した‘古里1号機継続運転周期的安定性評価報告書’には線倍率が1.67になっていたが、2009年教育科学技術部に‘古里1号機運営変更許可’を申請する時には1.98に変わったということだ。

  ウ議員は「線倍率を1.67にすれば古里1号機の寿命可能年数が52年と出てくるが1.98にすれば60年まで可能になる」として「線倍率を変更して古里1号機と双子の原子力発電所である米国キワニ原子力発電所の寿命(60年)と合わせようとしたのではないか」と問い質した。

  この日の公聴会に政府側専門家として参加したキム・ムファン浦項(ポハン)工大教授(機械工学)も「監視試片は設置された位置と角度により線倍率が変わるが‘N’監視試片の補正された線倍率と異なる試片である‘P’監視試片の線倍率値が全く同じということは理解できない」と話した。

←古里原子力発電所

  キム・ギュンソプ韓水原社長は「技術的な問題でありよく分からない。 実務者が代わりに返事を差し上げる」とし、韓水原側実務者は線倍率変更根拠に関する明確な説明をすることができずに「2014年に監視試片を引き出す時に再評価して反映する」とだけ答えた。

  カン・チャンスン原子力安全委員会委員長は「安全委は2017年まで継続運転を許可しただけだ」として「線倍率変更などについては事業者がすべき仕事で意見はない」と話した。

イ・グンヨン先任記者 kylee@hani.co.kr

※監視試片:原子炉の圧力容器製作時に炉心(原発燃料)近くに圧力容器と同じ材質の金属版の各種セットを製作し設置しておくものを言う。 圧力容器より炉心に近く設置し、受ける中性子量が圧力容器より大きくなるよう設計することにより、圧力容器の今後の照射量をあらかじめ計算し原子力発電所を今後どの程度稼動できるかを測定できる。

※線倍率:監視試片が圧力容器より炉心に近いことにより、加重して受ける中性子線量の倍数を言う。 例えば10ヶ月運転した原子炉から取り出した線倍率1.7人の監視試片は17ヶ月運転した圧力容器と同じ量の中性子を受けた状態となる。

原文: https://www.hani.co.kr/arti/science/science_general/548299.html 訳J.S