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派閥の落とし穴にはまった民主、総選挙の自省なく沈黙

https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/528385.html

原文入力:2012.04.15 20:01修正:2012.04.16 10:14(1762字)


刷新論が姿を消し
派閥間の競い合い


 4・11総選挙が終って4日になるのに民主統合党では自省の声が聞かれない。 15日最高委員会議では、ムン・ソングン最高委員が代表権限代行を務める臨時指導部を構成すること、および、来月の新しい院内代表中心の非常対策委員会、さ来月の全党大会などには、ようやく合意がなされた。 しかし党指導部を率いている最高委員たちも当選者たちも、総選挙に対する公開的な評価はほとんど出していない。 誰の責任なのか問い詰める批判もない。 ムン・ヨンシク インターネット疎通委員長など34人の民主党総選挙候補・予備候補らが15日「今回の総選挙敗北は公認失敗と指導部のリーダーシップ不在が原因なので、今回の指導部は次回全党大会のとき出るべきではない」という趣旨の声明書を出したのが唯一だ。 それも予備選挙や本戦で脱落した人々によるものだ。

 ほぼ同じ時期にセヌリ党では、論文盗作疑惑と義妹性暴行疑惑を受けた当選者を党から除名すべきだという公式的な問題提起が党指導部から出た。「議席過半数が崩れても明確な刷新意志を見せなければ大統領選の勝利はない」という論理であった。 総選挙で勝った政党から“刷新論”が出てくる状況で、負けた政党からは“秩序論”が出ている。 選挙で敗れるたびに指導部を交替したヨルリンウリ党の前轍を踏むことは止めようという論理だ。 ある最高委員は「ヨルリンウリ党の時には選挙のたびに指導部を交替し、平均4ヶ月に一度指導部が交替された」として「(選挙のたびに指導部を交替していては)有権者が党を見くびる」と話した。


 民主党が選挙敗北以後も沈黙に包まれているのには、民主党特有の“派閥構造”が一役買っている。 ハン・ミョンスク代表を批判していくと自分たちの責任も表面化するためだ。 民主党には大きく分けて6つの派閥が存在する。 大統領候補を中心に見れば、チョン・セギュン系、ムン・ソングン最高委員とイ・ヘチャン当選者を中心にする“革新と統合”系、ソン・ハクキュ系、チョン・ドンヨン系、イ・インヨン最高委員を中心にする民平連系、パク・チウォン最高委員を中心とした湖南(ホナム)系がある。


 総選挙の候補者公認過程で“公認波紋”次々起こったのは、このような派閥構造によるところが多かった。 派閥別に分かれている構造は強力なリーダーシップを不可能にした。 その結果民主党は総選挙の局面で危機に直面するたびに危機管理に失敗した。 沈黙したためだ。 ソウル冠岳(クァナク)乙選挙区での単一化過程で世論調査操作波紋が起こった時、民主党はイ・ジョンヒ統合進歩党代表の辞退問題は全面的に統合進歩党が決めることだという態度であった。<ナコムス>のメンバー キム・ヨンミン氏の“暴言”波紋の時にも、最高委員は公開的に問題提起をしなかった。 総選挙の激戦地で頑張っていた候補らは「最高委員会でなぜ議論をしないのか」というもどかしさをケータイメールや電話で伝えるだけだった。


 派閥の競い合いの中で民主党は今回の総選挙に向けての政策対案を作り出すのにも失敗した。 福祉イシューも、財閥改革イシューも公認波紋の過程で消えた。 財閥改革の象徴だったユ・ジョンイル前経済民主化特別委委員長が公認さえ受けられなかったという状況が代表的だ。 民主党が総選挙の過程で唯一出した政策的対案が「半額授業料」だった。 2010年から出ていた公約であるために、有権者の反応は大きくなかった。

 民主党の派閥構造の中で、総選挙のあと当選者は再び沈黙するほかない。 派閥公認の冷酷さを体験した当選者が“政治的いじめ”が恐ろしくて公開的な批判を敬遠するのだ。 公認確定が遅れた首都圏のある当選者は「当分口を閉じていることにした」と言う。 言いたいことは多くても、批判のあとの政治的暴風が恐ろしいためだ。


イ・テヒ記者hermes@hani.co.kr


原文: 訳A.K