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‘ムンドリコー(※)’ムン・テソン博士学位論文は‘3段盗作’

原文入力:2012/04/03 15:15(2710字)
(※)複写機メーカーの提携している韓国のシンドリコーのもじり

←セヌリ党釜山,沙下(サハ)甲選挙区 ムン・テソン候補

キム・某教授→キム・ペクス氏→ムン候補 の順に盗作
国民大 "ムン候補博士学位論文撤回を検討"

盗作疑惑で‘ムンドリコー’等の別称で呼ばれているムン・テソン セヌリ党候補(釜山沙下甲)の博士学位論文が‘3段盗作’という証拠が出てきた。 ムン・テソン候補が博士学位を受けた国民大は4日午前、研究倫理委員会を開きムン候補の博士学位撤回を検討すると明らかにした。

 民主統合党は先月26日ムン・テソン候補が2007年8月に国民大で受けた博士学位論文が同年2月にキム・ペクス氏が明知(ミョンジ)大に提出した博士学位論文と相当部分が一致していると主張した。 去る1日には国内22ヶ学術団体で構成された学術団体協議会(学団協)が「2007年2月キム・某氏が発表した明知大博士学位論文とムン候補が同年8月に発表した国民大博士学位論文を比較した結果、ムン候補が深刻な水準で盗作したことが明らかになった」として候補職の辞退を促しもした。

 ところでムン・テソン候補の博士学位論文と相当部分一致するキム・ペクス氏の論文が現在東亜(トンア)大教授を務めているキム・某氏が2006年10月に学術誌韓国スポーツリサーチに掲載した‘4週間PNF運動が無酸素性能力に及ぼす影響’という題名の論文をほとんど出処なしに引用していることが明らかになった。 ムン候補が盗作したという疑惑を受けている論文もまた‘盗作’疑惑を受けているわけだ。

 誤字まで書き写したムン候補の論文と同じようにキム・ペクス氏の論文もやはりキム・某教授の論文と誤字まで全く同じであることが確認された。

 キム教授の論文4ページには「固有水溶性は多重関節間の協応運動に基本的な役割ウル担当する」 という文章がある。 ‘役割を’を‘役割ウル’と誤って書いた。

←左側写真は2002年キム・某東亜大教授の論文4ページ。 右側写真はキム・ペクス氏の博士学位論文8ページ。‘役割ウル’という誤打まで全く同じであることが確認できる。

この誤字はキム・ペクス氏の論文8ページにも同じように登場する。 該当文章が含まれた段落全体が全く同じだ。 そしてこの段落はムン・テソン候補の論文13ページにも同じように登場するが、ムン候補の論文では誤字は直されている。

 そのままコピペした痕跡は他にもある。 キム・某教授論文4ページの「ピーク パワーに 直接的な 影響を 及ぼして」という文章で過度に分かち書きされた文章がキム・ペクス氏の論文にも同じように現れる。 このためにキム・某教授の論文ファイルをキム・ペクス氏が共有していて、このファイルをそのままコピーして貼り付けたという疑いが提起されている。

←左側写真は東亜大教授の論文3ページ。右側写真はキム・ペクス氏の博士学位論文85ページ。 分かち書きが過度になった文章が同じように現れている。

 特異点もある。 キム・某教授論文の題名は‘4週間PNF運動が無酸素性能力に及ぼす影響’だ。 しかしキム教授はこの論文の3ページで研究方法を説明しながら 「実験期間は計8週で行うものであり、運動は週3回、準備運動と整理運動を含め60分間実施する。 パターン別反復回数は1~2週には4回、3~5週には5回、6~8週には6回と少しずつ反復回数を広げて実施した」と書いた。 ところでキム・ペクス氏の論文はPNF訓練を8週間実施した結果として作成された。 キム・ペクス氏の論文では該当文章が「訓練期間は計8週で行い、訓練は週3回、準備運動と整理運動を含め60分間実施した。 パターン別反復回数は1~2週には4回、3~5週には5回、6~8週には6回と少しずつ反復回数を広げて実施した」と時制を過去型に変えただけでそのまま入っている。

 3人は全員龍仁大修士課程の先後輩だ。 キム教授が2000年に龍仁大で修士学位を受け、ムン・テソン氏は2003年、キム・ペクス氏は2004年にそれぞれ龍仁大で修士学位を受けた。

 ムン・テソン候補は博士学位論文の他にも2003年に提出した修士学位論文をはじめ2005年以後に作成した論文の多数が盗作疑惑を受けている。 民主統合党は先月30日論評で「ムン候補は最近数日、疑惑に対して一切口を閉ざしていて、その間に盗作疑惑は修士、博士論文を含め7件に増えた」と指摘した。

 学術団体協議会代表でムン候補の論文を直接検討したイ・ドンヨン韓国総合芸術学校教授は3日、文化放送ラジオ<ソン・ソクヒの視線集中>に出演して「2003年修士学位論文は2001年慶煕(キョンヒ)大学キム・某氏の論文を盗作したし、2007年博士学位論文は同年2月明知大キム・某氏の博士学位論文を盗作した」として「研究の概要点は全て同一で2章の理論的背景に該当する6ページと21ページはキム・ペクス氏論文の理論的背景に該当する文章と10余回以上同一で、そのため事実上要約したものではないかと考える」と話した。

 ムン・テソン候補側はこのような疑惑提起に対して「キム氏論文と研究の方法から結果、結論まで顕著な差異を見せている。民主党の主張は明白な政治工作」と否認し続けている。 また、自身のブログで「今回の選挙はネガティブ戦略を駆使する候補らとポジティブ戦略を駆使する本候補者間の対決です」として、このような疑惑提議を‘ネガティブ戦略’と片付けている。

 民主統合党パク・ヨンジン スポークスマンは2日午後、書面ブリーフィングを通じて「去る1日、22ヶの学術団体で構成された学団協でムン候補の論文に対して‘深刻な水準で盗作した’として19代総選挙候補職辞退と教授職辞退を要求した」として「何の引用表示もなしに他人の文章を、それも何ページにわたりそのまま書き写すのは盗作した内容が重要か否かを別にして学術的な観点で明白な盗作行為」と指摘した。 パク スポークスマンは「ムン候補が実験方式と結果導出がそれぞれ違えば盗作だとは見られないと主張したことに正面から反論したもの」と主張した。

パク・スジン記者 jin21@hani.co.kr

原文: https://www.hani.co.kr/arti/politics/politics_general/526517.html 訳J.S