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トランプ-バイデンのぎこちない会談と朝鮮半島の運命【コラム】

登録:2024-11-19 06:33 修正:2024-11-19 07:41
Jaewoogyu_rna@naver.com//ハンギョレ新聞社

 それは実にぎこちない会談だった。13日午前11時7分(米国東部時刻)、米国の第46代大統領であるジョー・バイデン氏と、第45代大統領であり来年1月には第47代大統領の座に就くことになるドナルド・トランプ氏が、ホワイトハウスの大統領執務室である「オーバルオフィス」で面会した。ぎこちない表情と姿勢で握手を交わす二人の背後に置かれた暖炉では、きちんと重ねられた薪が勢いよく火花を散らしていた。

 バイデン氏は、自身を「スリーピー・ジョー」(居眠りジョー)と攻撃していた政敵と短く儀礼的なあいさつを交わした後、「われわれは円滑な(政権)移譲を望んでいる」と述べ、「今日はそれについての対話を行うことになるだろう」と述べた。「勝者」であるトランプ氏の返答にはとげが含まれていた。「非常にありがたいことです。そして、政治は厳しいもの(politics is tough)です。多くの場合、世の中は特に楽しくありませんが、今日は良く思えます」

 それから2時間後、ホワイトハウスのカリーヌ・ジャンピエール報道官が記者団に、両大統領が約2時間、国家安全保障と国内政策の問題を議論したと伝えた。記者たちはジェイク・サリバン大統領補佐官(国家安全保障担当)に質問を浴びせた。韓国人が耳をそばだてるような話題があふれた。

 「8年前(のこの会談で)オバマ大統領はトランプ次期大統領に、あなたが今後直面するであろう最も緊急の国家安保に対する脅威として北朝鮮を挙げた。現在の米国が直面する最も深刻な脅威は何か」

 その言葉通り、トランプ氏が北朝鮮の核問題に関心を持つことになった直接のきっかけは、当選直後にオバマ氏と交わした対話だったと推定される。米国の著名なジャーナリストであるボブ・ウッドワード氏の2018年の著書『恐怖の男:FEAR トランプ政権の真実』によると、バラク・オバマ大統領は2016年11月10日、当選が決まって2日目のトランプ氏にホワイトハウスで会った。二人の会談は20分を予定されていたが、90分以上続いた。続編の『RAGE(レイジ)怒り』によると、トランプ大統領は就任1週間目の2017年1月26日、ホワイトハウス国家安全保障会議のマシュー・ポッティンガー次席大統領補佐官(アジア担当)を呼び出し、オバマ氏から聞いた話を伝えた後、尋ねた。「私は何をしたらいいのか」

 記者団からの質問に、サリバン氏は「戦略的な水準では中国との競争」「最も喫緊の問題はイラン」「ミクロなレベルでは、ウクライナに対するロシアの侵略とその戦争に軍隊を提供した北朝鮮」だと答えた。米国が認識する北朝鮮の脅威は「核を持つ北朝鮮」から「ロシアに軍隊を提供する北朝鮮」に変わった。この微妙で深刻な変化は、朝鮮半島にどのような嵐を呼ぶのだろうか。

キル・ユンヒョン|論説委員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/1167915.html韓国語原文入力:2024-11-18 18:42
訳M.S

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