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[社説]「ユン・ソクヨル接待供述」報道、検察記録確認せよ

登録:2019-10-12 04:40 修正:2019-10-12 10:51
キム元次官に賄賂を渡した建設業者ユン・ジュンチョン氏が5月22日、令状実質審査のために裁判所に出廷する様子=ペク・ソア記者//ハンギョレ新聞社

 建設業者のユン・ジュンチョン氏が、かつてユン・ソクヨル検察総長を別荘で接待したことがあると供述したというハンギョレの報道が波紋を呼んでいる。ユン総長側は11日「完全な虚偽」とし、民事・刑事上の措置を取ると発表した。ユン氏は広く知られる通り、いわゆる「キム・ハグィ性接待事件」の当事者だ。検察の過去事関連捜査団(ヨ・ファンソプ団長)は今年5月、ユン氏とキム・ハグィ元法務部次官を贈収賄などの容疑で拘束し、法務部検察過去事委員会(キム・ガッぺ委員長)はそれ以降、追加でハン・サンデ元検察総長など検察幹部らについても捜査を求めた経緯がある。

 いわゆる「ユン・ジュンチョン・リスト」と名づけられるほど、ユン氏の検察高官に対する働きかけ疑惑は新しい話ではない。しかし、ユン・ソクヨル総長の実名が公の場に挙がったのは今回が初めてということで衝撃的だ。

 『ハンギョレ21』の取材によると、最高検察庁の検察過去事真相調査団(調査団)が昨年末から「キム・ハグィ事件」を再調査する過程で、2013年の捜査記録の中にあったユン氏の電話帳などを再検討したところ、ユン・ソクヨル総長の名前が確認されたという。さらにユン氏を呼んで、「かつて他人の紹介でユン総長に会い、別荘にも来たと思う」という趣旨の供述を確保したという。にもかかわらず捜査団は積極的な捜査を行っていないというのが『ハンギョレ21』の趣旨だ。

 これに対しユン総長側は報道官室を通じ、「ユン氏とまったく面識もない。当然その場所(別荘)に行った事実もない」と反論した。捜査団長を務めたヨ・ファンソプ現大邱地検長は、マスコミを通じて「過去事委の調査委員の1人がユン・ジュンチョンと茶を飲みながら作成した面談報告書を見ていたら、(ユン総長について)言及したかのように書かれていた。捜査団がユン氏に『ユン総長を知っているか』と聞いたら、知らないばかりか、そのような話をしたこともないと否認した」と主張した。

 当初、ユン氏がユン総長の話を誇張したのか、でなければ捜査の兆しが見えたため引っ込めたのか、今のところは確認する方法がない。ただ、ユン氏の供述の真偽とは関係なく疑問は残る。当時、調査団はダイアリーなどに記された名前などをめぐりユン氏と面談したものとみられるが、捜査団がこれをもとに、意識的に検察高官を捜査しようとしたようには見えない。別荘訪問の真偽を明らかにするためには、まず最高検察庁が保管中の関連記録を確認する必要があるだろう。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/912904.html韓国語原文入力: 2019-10-11 18:09
訳D.K