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[社説]ファン首相のみっともなく浅はかな「大統領ぶり」

登録:2016-12-13 21:18 修正:2016-12-13 22:23
ファン・ギョアン大統領職権限代行(右端)が13日午前、ソウル世宗路の政府ソウル庁舎で開かれた閣僚会議で冒頭発言をしている=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 朴槿恵(パク・クネ)大統領の職務停止で大統領職代行を担っているファン・キョアン首相のふるまいが普通ではない。「大統領と一緒に退陣すべきだった首相」として国民に贖罪する姿を見せるどころか、あたかも選ばれて大統領になったかのような行動によって国民の眉をひそめさせている。

 首相室は13日「大統領職代行が国会に出席した前例はない」として、20、21の両日に予定されている臨時国会の政府質問について、ファン首相は参加しない方針であることを表明した。特に首相室は「国家的危機および非常事態で大統領職代行として職務を遂行している状況」としてファン首相が「事実上の大統領」のため国会に出られないと説明した。ファン首相の錯覚症状は想像以上で深刻さを端的に示している。

 ファン首相の現在の公式の肩書は「大統領権限代行首相」である。首相として大統領の権限代行職務を遂行しているだけで、職責は厳格に首相であるという意味だ。したがって国会に呼ばれれば当然参加するのが当然だ。憲政史上、大統領の弾劾が二回しかないのに、ファン首相が「前例」を云々するのも滑稽だが、故盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領の弾劾当時にコ・ゴン首相が国会に出席しなかったのは当時の野党が施政演説を要求したためだった。実際、国会への出席は、ファン首相が国民に自分の過渡期の運営構想を知らしめる良い機会でもある。それなのに浅はかな大統領ぶりを見せて、そのような機会まで無駄にしている。

 ファン首相が職務代行を引き受けるやいなや、連日安保と経済を強調している姿も苦笑を買っている。もちろん安保や経済は重要だ。しかしファン首相は「朴槿恵政権の国政壟断の最大助力者」として国民の前に率直な謝罪から行うのが事の順序である。ところがそのような手続きも経ずに「大統領の常套文句」である経済と安保を持ち出して「大統領コスプレ」を行っている。その上13日「重鎮との対話」をするといいながら、会った人も強硬保守派一色だった。このような偏向したふるまいで果たして過渡期の体制をまともに引っ張っていけるのか深く憂慮せざるをえない。

 ファン首相は運良く大統領職代行の地位まで進んだものの、首相としても不適格者と指摘された人物である。じんましんを理由にでたらめな兵役免除を受けた事実を国民は忘れてはいない。そして兵役忌避疑惑者が軍の統帥権を行使する状況にはあきれてしまう。ファン首相には錯覚から早く目覚めることを望む。身の程知らずに大統領ぶりを続けていると「ファン退陣」を叫ぶろうそくが再び市街地をいっぱいに埋めつくすだろう。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2016/12/13 18:03

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/774483.html 原文:訳T.W