登録 : 2015.11.30 09:49 修正 : 2015.11.30 12:06

インターネットサイトのフリッカー(www.flickr.com)で北朝鮮を訪れた旅行客が撮った写真。フリッカー検索画面キャプチャー//ハンギョレ新聞社
 「生き生きとしている。だけど珍しい」

 インターネットサイトのフリッカー(www.flickr.com)で北朝鮮を訪ねた旅行客が載せた写真を見ると、こうした相反した感想が出て来る。

 米国の検索大手ヤフーが運営するフリッカーは、インスタグラムなどと共に代表的な写真共有サイトに選ばれる。フリッカーに載る写真は主に旅行写真。最近、北朝鮮各地で撮られた写真が急に増えだした。25日にフリッカー検索欄で「North Korea」と入力すると14万5813枚の写真があるというメッセージが表示される。

 フリッカーでの北朝鮮の写真の増加は、金正恩(キム・ジョンウン)政権が登場した2012年以降目立つようになった。金正恩第1書記が旅行産業活性化を強調しているのと無関係ではなさそうだ。旅行客を呼び寄せるため写真撮影に寛大な基準が設けられた。2000年代初期、筆者が10数回北朝鮮を訪問した際には厳格に撮影が禁止された農村地域の写真も、難なくフリッカーで探すことができる。一例として10月5~15日に北朝鮮を旅行したドイツ人旅行者のウベ・プロドゥレヒトは、江原道の安辺(アンビョン)郡チョンサム里の農村を訪問した時、農家の中まで直接入って写真を撮り、フリッカーに載せた。

 フリッカーなどで急速に増えている北朝鮮の旅行写真は、今後、南北関係にどのような影響を与えるだろうか。筆者は肯定的な役割をする可能性が高いと考える。なぜならこうした写真が硬直した北朝鮮イメージをより“現実的”に変える媒介になると考えられるためだ。

 今まで南北のメディアは、主に休戦ラインなど南北間の警戒の様子を中心に相手のイメージを伝えてきた。重武装で休戦ラインを守る“我々の兵士”の姿は、非常に好戦的な相手のイメージを南北住民に伝える仕組みでもある。休戦ラインでなくても、南北のメディアは行進する軍隊を査閲する様子など、相手方の暴力性を表現する写真を主に選択して報道してきた。

 南北住民はこうした“選択されたイメージ”だけを通じて相手を見てきた。だから南と北は互いに相手を現実以上に過激に認識する傾向がある。こうした相手に対するイメージが極端化されるほど南北間の平和は遠ざかる。こうなると片方で平和のための行動をするといっても、もう片方ではそれを「自身の暴力性を隠すための偽りの行動」と感じる可能性が大きくなるためだ。

 フリッカーに載った北朝鮮の写真はステレオタイプ化した北朝鮮のイメージとは異なるものだ。平壌(ピョンヤン)のある停留場でバスを待つ人々、自転車に乗って学校に行く生徒たち、大同江沿いで話を交わす恋人たち、平壌駅前の大型電光掲示板に関心を持って立ち尽くす通行人、ハイヒールにサングラスまでかけたおしゃれな娘さん、ハローキティのレインコートを着た女の子まで、生活する住民の姿が生き生きと伝わってくる。その姿は、たとえ経済水準の差があるといっても、私たちの生活と大きく変わらないものを感じる。

 その生き生きした姿は“珍しい”から感じられものでもある。写真の中の空間は、私たちが知っている北朝鮮ではない外国のようだ。おそらく北朝鮮に対するステレオタイプがまだ頭の中に強く残っているためだろう。

 多くの人がフリッカーに載った北朝鮮の写真を見て“珍しい”から次第に“生き生きとしている”と感じられるようになる時、南北の和解の可能性ももっと大きくなると思う。今日もフリッカーにどんな新しく生き生きした北朝鮮の写真が載っているのか楽しみだ。

キム・ボグン・ハンギョレ平和研究所長(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

韓国語原文入力:2015-11-29 18:44

http://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/719531.html訳Y.B

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