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[社説] 談合防いで物価安定基調に乗せるべき

登録:2013-03-01 19:24 修正:2013-03-02 00:10

 年初から物価上昇が尋常でない。 電気料金と市外・高速バス料金値上げに続き、小麦粉、醤油類、菓子など生活必需品の価格が大きく上がった。キムチ、パン、ラーメン等の食料品も上向きがちである上にガソリンの価格まで高値で推移している。それでなくても所得が減って我慢をしいられている庶民はため息が深くなるばかりだ。

 物価不安は新政府にとって大きな負担だ。朴槿恵大統領が一昨日、初めて首席秘書官会議で物価安定を強調し、政府は昨日緊急物価対策会議を開いて物価集中管理に乗り出すことにしたという。 政府は農産物の価格安定のために春野菜が出荷される4月までに需給安定対策を進め、価格をあげた食品業者の中に不公正取引行為が見つかれば、不当利益還収に積極的に取り組むという。業界の“価格現実化要求”も無視できないが、寡占品目は談合の動きがないか調べなければならない。

 庶民生活安定のために生活物価が上がらないように注意し、李明博政府が犯した誤りを繰り返してはいけない。場当たり的に物価を押さえ込むことはできない。人為的な価格統制より、流通構造を改善して談合を防止し物価を安定的に維持できる手段を整えなければならない。李政府は庶民経済を安定させるとして52種の主要生活必需品で構成された物価指数を作り大騒ぎしたものの、48品目が値上りした。特別管理するという生活必需品価格がむしろ軒並み上がって庶民の暮らし向きを一層ぎすぎすさせた。個別品目の物価を管理するという発想自体が旧時代的で、受け入れられることもない。朴大統領は国政課題として任期内の消費者物価を先進国水準である2%台に維持すると明らかにした。物価安定は庶民福祉と直結するので新政府初期に物価安定基調を確固としたものにしなければならない。統計庁の家計動向調査によれば、昨年の所得下位20%である庶民のエンゲル指数は8年ぶりの最高水準だった。昨年は物価が安定したのに庶民のエンゲル指数が最高値を記録したことは食料品物価が相対的に大きく上がったためだ。物価指数が安定的だと統計値を抑え込んでも、それを体感できなければ国民は背を向ける。

 韓国ウォンが高くなっているのに原材料価格が上昇し、物価引上げ圧力が依然として存在し、新政府が景気振興に乗り出せば物価は今の水準より上がる可能性があるという。こうした時であるほど中央銀行の責務が何より重要だ。キム・チュンス韓銀総裁が‘物価安定基調を維持する中で’という前提を付けはしたが、“わが国経済成長の勢い回復を支援することに重点を置いて通貨政策を運営する”としたことは本分を忘れたものだ。

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/576014.html 韓国語原文入力:2013/02/28 22:08
訳T.W(1193字)

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