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[社説] 英国総理まで新自由主義終焉を宣言したというのに

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/344932.html
原文入力: 2009-03-18 午後 09:14:38

ゴードン・ブラウン英国総理は一昨日、“ワシントンコンセンサスに代表される、去る40年の間の有力な信念が終末を迎えた”という言葉で、新自由主義時代が終わったことを宣言した。 小さい政府と市場の自律を重視する新自由主義は、昨年10月に国際金融危機が起こり事実上死亡宣告を受けた状態だ。だが、新自由主義の発祥地といえる英国で現職総理が公式に一時代の終焉を宣言したことは特別な意味がある。英国金融監督庁(FSA)は、引き続き銀行資本拡充とヘッジファンド監督強化などを骨格とする新しい金融規制強化方案を発表した。 米国でもバラク・オバマ行政府スタートとともに新自由主義時代が徐々に幕を下ろしている。 ウォール街出身で代表的な市場擁護論者であったヘンリー・ポールソン前米国財務長官もやはり一昨日、英国<ファイナンシャルタイムズ>寄稿で“既存とは根本的に違った新しい(金融)規制システムが導入されるだろう”と話した。新自由主義がその発祥地の米国と英国ですら地に足が付かなくなったのだ。

特に金融規制強化のための世界的な動きはここからが始まりだといえよう。来月2日に英国,ロンドンで開かれる主要・新興20ヶ国(G20)首脳会議で金融規制強化に対する国際的合意がなされる可能性が高い。一つの国だけ規制を強化すれば該当国家が金融産業の競争力を失うから、結局、国際社会が似た水準で歩調を合わせざるをえない。この間に政府が強調してきた‘グローバルスタンダード’が変わるわけだ。

心配なのはわが政府の拙速な対応だ。世界的な金融規制強化の動きに逆らい、一歩遅れて金融規制緩和を叫んでいる。金融産業分離緩和と産業銀行民営化など一連の金融関連法案らがそれだ。今回の金融危機は私たちに重要な教訓を与えている。市場が全てのものを解決してくれないだけでなく、国家が適切に介入する時、市場がさらに良く回るという事実だ。金融危機の特に危急なこの時期を乗り切れば、大部分の国々は金融規制強化を骨格とする制度改革に出ることが確実だ。

私たちも例外ではありえない。イ・ミョンバク政府としては大統領選挙公約で出した規制緩和を撤回するのは容易でないだろう。だが今回の危機は一つの歴史的転換点だ。時には時代的変化を謙虚に受け入れる術を知らなければならない。
/sm