テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が、欧州の移民政策に対する敵意をまたもあらわにした。
マスク氏は米国の経済専門メディア「インサイダー」との90分間にわたる23日(現地時間)のインタビューで、英国は「20年以内に内戦になるだろう」と主張した。「西欧の信念と真逆の」思想を持つ移民が大量に英国に押し寄せたことで、最終的に社会的衝突が生じるだろうと予想したのだ。同氏は「人々は私の言っていることが実際に起こると気づけていない」として、自分の予測は正しいと強調した。マスク氏はムスリムなどの移民の追放を主張する英国の新興政党「リストア・ブリテン」への支持を公に表明しつつ、英国は移民に対して開放的すぎると述べて攻撃してきた。
インタビュアーに「反イスラム」的な考え方なのか問われると、同氏は「既存の社会の価値観と真逆の見解を持つ人々が、ある国に入ってくることに反対している」と答えた。続けて「私は性的暴行や殺人に反対する。西欧で私たちが受け入れているものと相反する規則や法律を強いることにも反対する」とし、「あなたたちのような正統メディアがそれを見抜けないのは嘆かわしい」と述べた。ムスリムなどの移民が凶悪犯罪に走り、西欧の規範に反していると遠回しに主張したのだ。
同氏は反移民的な傾向を持つ欧州の極右も擁護した。マスク氏は、メディアによる欧州の極右の描写方法は「うそであり、(事実を)誤った方向に導き、根拠がない」と述べた。極右は安全な都市、確固たる国境、合理的な財政支出を求める「平凡な人々」だとも述べて擁護した。欧州の極右が要求する移民の追放や移民家庭への福祉削減などは反社会的な考えではなく、「あり得る」主張だというのだ。
にもかかわらず同氏は、自分は人種差別的な傾向があるわけではないと述べた。マスク氏は、自身は脳技術企業「ニューラリンク」のインド系幹部シボン・ジリス氏との間に「4人の子どもがいる」とし、「子どものうちの1人の名前は有名なインドの物理学者の名前から取ったものだから、私は自分が人種差別主義者ではないと言える」と主張した。自分の企業には「あらゆる人種の上級幹部がいる」、「そこに人種差別があるとは思わない」とも反論した。
一方、同氏はこの日のインタビューで、米国のトランプ政権で昨年「特別公務員」職を務めたことへの後悔もほのめかした。マスク氏は2024年の米大統領選でトランプ大統領の当選を支援するために2億ドルを提供したほか、「政府効率化省(DOGE)」の長を務め、数万の連邦政府の雇用を削減した。この過程で社会福祉人材などが大幅にリストラされたことで、米国内外でテスラ車に対する不買運動が起こった。このことについてマスク氏は、自分はトランプ大統領との関係に「率直に言って没頭しすぎた」とし、「DOGEの仕事ではなく、基本的に自分の会社に集中すべきだった」と認めた。