本文に移動

フリーメイソン、ロンドン警視庁の「会員情報公開」命令に仮処分申立て

登録:2026-01-04 19:13 修正:2026-01-05 11:16
英国ロンドンにあるフリーメイソンのグランドロッジの建物=United Grand Lodge of Englandのウェブサイトより//ハンギョレ新聞社

 英国のロンドン警視庁が、所属警察官に「フリーメイソンへの所属の有無」を明らかにするよう命令したことを受け、フリーメイソンが裁判所に仮処分を申し立て反発した。

 12月29日(現地時間)付の英国日刊紙「ガーディアン」の報道によると、フリーメイソンは、ロンドン警視庁によるフリーメイソン所属の職員についての調査を中止させるための緊急の仮処分申立てを、24日に英国高等裁判所に提出した。裁判所の審理は早ければ1月に行われると予想されている。

 これに先立ち、ロンドン警視庁は12月初め、所属警察官が「会員同士が支援しあい守ることを求める階層的な組織」に所属しているか、あるいは過去に所属していたかどうかを上司に伝えるよう命令した。当時、ロンドン警視庁は、フリーメイソン加入の有無が「警察官の公正性に対する大衆の認識に影響を及ぼすため」、このような措置を講じたと明らかにした。自主アンケート調査では、職員の3分の2がこれを支持した。

 フリーメイソンは、中世の石工ギルドに起源を持つとされる秘密結社だ。英国や米国などの英語圏諸国をはじめ、韓国や日本など全世界にロッジ(支部)を置いている。フランス革命、米国建国、有名人の暗殺などの背後にフリーメイソンが存在するという陰謀論でしばしば取り上げられる題材でもある。

 これについて、フリーメイソンは「宗教差別」だと反発している。フリーメイソンの会員になるためには宗教的信念を持つ必要があり、そのような信念を持っているかどうかを報告するよう強要することは宗教弾圧に当たるという主張だ。英国の人権法は宗教的信念、人種、性的指向などにともなう不当な扱いを禁止している。

 フリーメイソンのロッジのなかで最も権威があるとされるイングランド連合グランドロッジの総責任者であるエイドリアン・マーシュ氏は、「この政策は、発表前に実質的な協議が行われることもなく、発表と同時に施行された。これは違法かつ不公正であり、差別的だ。われわれの会員の人権を侵害している」と主張した。

 一方、ロンドン警視庁は、警察官のフリーメイソンへの加入が事件捜査や司法手続きの公正性を損ねるとみている。会員間の結束を重視するこの組織の信条のために、フリーメイソンに所属する警察官が、別の会員の犯罪を隠蔽しているという疑惑が提起されている。警察は最近フリーメイソンが関係する内部の不正を把握した状態だと、ガーディアンが報じた。ロンドン警視庁には警察官のためのロッジまで存在する。

 実際、1987年に起きた私立探偵のダニエル・モーガン氏殺人事件では、捜査に介入した警察官10人がフリーメイソンの会員だったことが明らかになった。このうちの1人は後に、主要容疑者と一緒に仕事をすることになった。ロンドン警視庁はこの事件を5回も捜査したが、誰も有罪判決を受けることはなかった。この事件に関する独立委員会の報告書は「警察の捜査を妨害するためにフリーメイソンのネットワークが不正に利用されたという証拠は発見されなかった」とした一方で、警察内でのフリーメイソンに対する厳格な規則を勧告している。

 ロンドン警視庁の報道官は「司法審査(仮処分申立て)が提起された事実を認識しており、これに抗弁することになる」と述べた。

チョン・ホソン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1237270.html韓国語原文入力:2025-12-30 18:43
訳M.S