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宅配ボックスで米大陸1000キロを旅した猫…「ここはどこニャ」

登録:2024-05-02 10:24 修正:2024-05-03 08:16
先月10日、米国ユタ州で行方不明になった6才の猫「ガリーナ」が、6日後の16日、1014キロ離れたカリフォルニア州の物流倉庫で発見された/AP・聯合ニュース

 飼い主の知らぬ間に返品用の宅配物の箱に入り込んだ猫が、約1週間後に1000キロメートル以上離れた場所で発見された。ソウルから釜山まで(直線距離で約325キロ)の3倍の距離だ。

 米CNNは先月30日(現地時間)、同月10日に米国のユタ州で行方不明になった6才の猫「ガリーナ」が6日後の16日、1014キロメートル離れたカリフォルニア州の物流倉庫で見つかったと報じた。猫を見つけたのは、世界最大のオンラインショッピングモール「Amazon」の職員たちだった。

 当時、縦横約91センチの大きさの返品物の箱から発見された猫は、怯えていて何も食べなかった。翌日、職員のうちの一人が近くの動物病院に猫を連れて行った。幸い猫はけがもなく、体温も正常で、脱水症状が少しあるだけだった。猫を調べた獣医は、猫の体の中に内蔵されていたマイクロチップを発見した。猫の身元が確認できるマイクロチップだった。

先月10日、米国ユタ州で行方不明になった6才の猫「ガリーナ」が、6日後の16日、1014キロ離れたカリフォルニア州の物流倉庫で発見された。左は飼い主のキャリー・クラークさん/AP・聯合ニュース

 同じ頃、猫の飼い主であるキャリー・クラークさんは1週間近く猫を探していた。町内にビラを貼り、フェイスブックに行方不明になった猫の情報を載せたりもした。クラークさんは一日中食を断ち、猫が一日も早く家に帰ってくることばかりを祈った。

 猫を保護しているという獣医の連絡を受けたクラークさんは、CNNに「最初はいたずらだと思った」と話した。カリフォルニア州はユタ州から1000キロ以上離れているからだ。クラークさんは猫が返品物の箱から見つかったという説明を聞いて仰天した。

 1週間前の10日、クラークさんの夫は部屋で返品物を入れた箱を梱包していた。夫は返品する予定の靴5足を箱に入れてふたを閉めた後、はさみとテープを取りに部屋を出た。クラークさんは「猫が夫の知らぬ間に箱に入ってしまった。夫は部屋に戻ってきて、(猫が箱に入ったことは全く知らずに)箱にテープを貼ったはず」だと話した。箱の重さが13キロを超えていたため、夫は箱に猫が入っていたことに気づかなかったようだと語ったクラークさん。米国ニューヨーク・タイムズが先月29日付で報じた。「猫は箱の中に隠れるのが好き。箱の中に隠れて何の音も立てず幸せそうにしていた」との話もあった。

先月10日、米国ユタ州で行方不明になった6才の猫「ガリーナ」が、6日後の16日、1014キロ離れたカリフォルニア州の物流倉庫で発見された/AP・聯合ニュース

 猫が箱の中で餌も水もなしに一週間近く持ちこたえられたのは、箱の継ぎ目の一カ所が破れて箱の中に酸素が十分に供給され、天候が暑くも寒くもなく猫の体温が保たれたからだとみられる。

 クラーク夫妻はすぐにカリフォルニアの動物病院に駆けつけ、猫と再会した。クラークさんは「私たちが猫と再会できたのはマイクロチップのおかげ」だとし「(ペットの身元を確認できるように)すべての飼い主が自分のペットにマイクロチップを着けるようにしてほしい」と語った。

チョ・ユニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/animalpeople/human_animal/1138928.html韓国語原文入力:2024-05-02 09:07
訳C.M