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「NATOのアジア拡大は米国の利己的な目的…中国の反発招く」

登録:2023-07-11 09:11 修正:2023-07-11 11:02
中国官営「グローバルタイムズ」報道
8日、中国・北京の釣魚台国賓館に米国の国旗と中国の国旗が掲げられている=北京/AFP・聯合ニュース

 11~12日(現地時間)にリトアニアのビリニュスで開かれる北大西洋条約機構(NATO)首脳会議では「中国けん制」が主要議題として扱われる予定で、中国が緊張している。中国官営メディアの「グローバルタイムズ」は「NATOのアジア拡大は米国の利己的な目的を示すもの」と批判した。

 同メディアは特に、NATO連絡事務所を東京に開設する問題と、韓国と日本の指導者がNATO会議に出席する問題に焦点を合わせた。NATOは旧ソ連に対抗して欧州の安保を守るために米国と西欧諸国を中心に設立されたが、最近になって中国けん制の役割を追加する動きが活発に進められている。昨年からアジア太平洋諸国である韓国と日本、オーストラリア、ニュージーランドの首脳らがNATO首脳会議に出席しており、NATO連絡事務所の東京設置も推進されている。

 「グローバルタイムズ」は9日午後に掲載した記事で「日本と韓国の指導者は今年、NATO首脳会議に2年連続で出席する」とし「両国が中国をけん制しようとする米国の戦略的な動きをより調整するために緊密な関係を模索しているというシグナル」と主張した。さらに「このような『近視眼的な』措置は中国の強力な反対を触発し、地域国家の警戒を強化する結果を招くだろう」と主張した。

 また、同紙は東京にNATO事務所を設置する問題と関連し、中国専門家の見解を引用して「フランスの反対はNATOの(東京事務所開設の)動きを延期させうるが、アジア太平洋問題に対するさらなる関与を狙うNATOの流れを防ぐことはできないだろう」と主張した。現在、米国と日本は東京にNATO事務所を開設しようとしているが、フランスのエマニュエル・マクロン大統領が欧州防衛というNATO本来の目的に合致しないとして反対している。

 同紙は、米国のこのような動きは先日のジャネット・イエレン米財務長官の訪中で形成された米中対話の流れに悪影響を及ぼすと主張した。同紙は「米国の政治家たちは中国に来て『中国とのデカップリング(分離)を追求しない』と甘い言葉を述べ、同時に(アジア太平洋)地域で中国に対抗するために同盟を糾合することに全力を尽くしている」とし「このような自己矛盾的な動きは非常に混乱している」と主張した。

北京/チェ・ヒョンジュン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1099409.html韓国語原文入力:2023-07-10 13:30
訳C.M

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