6日(現地時間)トルコ南東部とシリア北部地域を襲ったマグニチュード(M)7.8の地震による死者は翌午前0時頃までに3700人以上に増えた。余震が続くうえ、寒さのため救助も容易ではなく、被害者はさらに増えるものと懸念される。世界保健機関(WHO)は、死者が初期に確認された規模の8倍にまで増える可能性があると警告した。
AFP通信は、6日午前4時17分頃トルコのガジアンテプ付近の地域でM7.8の地震が発生してから19時間が過ぎた同日夜までに、トルコで確認された死者は少なくとも2316人であり、シリアでは少なくとも1444人が死亡したと報じた。負傷者も増え続け、トルコだけで1万2千人余りが負傷したと集計された。シリアでも3400人余りの負傷者が確認された。
トルコの災害非常管理庁などによると、同日深夜までにトルコで確認された死者は.少なくとも2316人。シリア保健省は「政府統制下にある地域であるアレッポ、ラタキア、ハマー、タルトゥースで(同日夜までに)711人が死亡、1431人が負傷した」と明らかにした。反乱軍が占領した地域でも少なくとも733人が死亡し、2100人が負傷したという。
この日未明のM7.8の地震に続き、午後1時24分頃にはM7.5の地震が相次ぐなど余震が続いている上、現地地域が夜に入って気温も下がったことから、救助作業も容易ではない状況だ。主な被害地域に通じる道路が氷と雪で覆われており、近隣地域の主要空港も地震の余波で運営が中断され、救護物資の伝達も難しい。このため、犠牲者は今後もさらに増えるものと懸念される。
WHOは死者が初期に確認された規模の8倍にまで増える可能性があると警告したと、AFPが伝えた。死者が最大2万人程度まで増える可能性があるという指摘だ。WHO欧州地域事務所の緊急事態対応担当のキャサリン・スモールウッド氏は「不幸にも初期に報告された死者と負傷者の規模が今後1週間増え続けるという、地震の一般的な現象が繰り返されていることを今回も確認している」と述べた。
ロイター通信は、2015年にネパールで同程度の規模の強い地震が発生した際、死者が9000人ほどに達したとし、今回も最悪の場合、1万人をはるかに超える死者が発生する可能性があると指摘した。「英国地質調査所」のロジャー・ムソン名誉研究員は「死者が数千人、数万人まで発生する可能性もあるくらい状況は良くない」とし、寒い冬の天候のせいで残骸の中に閉じ込められている住民の生存の可能性が低下することも憂慮した。同氏は「地震発生地域の地殻活動が周辺断層に広がっていくことが確認されている」とし「地震活動が当分続くものと予想される」と付け加えた。ロイターは、1822年にトルコ南東部でM7.0の地震が発生した時は余震が一年中続いたと指摘した。
トルコのエルドアン大統領は、地震の犠牲者を悼むために1週間の国家哀悼期間を宣言した。同大統領はソーシャルメディアを通じて「2月12日日曜日の日没まで、すべての国内外の代表事務所に国旗が掲揚される」と発表した。