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「女性を抑圧する国ほど貧しく、政治的に不安定」

登録:2021-09-13 04:04 修正:2021-09-13 08:49
南スーダン、アフガン、イエメン、イラクなどが代表例 
女性抑圧指数、所得などより政治的不安定の説明に有用 
女性抑圧、貧困と人間開発指数の予測にも効果的
女性を抑圧する国であればあるほど、政治的不安定性も強いという分析が示された。実例として挙げられたアフガニスタンのカブールで、女性たちが全身を覆うブルカを着て歩いている=カブール/AFP・聯合ニュース

 女性を抑圧する国はより貧しく政治的に不安定であり、南スーダン、(タリバン以前の)アフガニスタン、イエメンなどがそれを最もよく示す例だとする分析が発表された。

 英国の週刊「エコノミスト」は11日、米国のテキサスA&M大学とブリガム・ヤング大学の研究チームが「父系/兄弟症候群」指数を作って世界176カ国を16点満点で分類し、南スーダンが最高点の16点と評価されたと報じた。タリバンの政権復帰前のアフガン、イラク、イエメン、ナイジェリアの評価は15点だった。父系/兄弟症候群指数は家族法と財産権における女性差別、女性を早期に結婚させる慣行、一夫多妻制、男児選好、女性に対する暴力とそれについての社会的認識などを点数化したもの。

 オーストラリア、スウェーデン、スイスは0点で、女性の抑圧のほとんどない国として挙げられた。米国は1点、韓国は6点、中国は9点、サウジアラビアとインドは14点だった。

 この指数を米国の非営利団体「平和基金会」が発表した2021年の「脆弱国家指数(FSI)」と比較すると、女性を抑圧するほど国が不安定であるという結果が出たとエコノミストは指摘した。オーストラリア、スウェーデン、スイスはFSIでもそれぞれ21.8点、21.4点、19.9点で、政治的安定性が高かった。アメリカはFSIが44.6点で、父系/兄弟症候群指数に比べて政治的安定性が相対的に低い一方、韓国は32.5点で父系/兄弟症候群指数に比べて政治的安定性が相対的に良好だった。父系/兄弟症候群指数で最悪の評価を受けた南スーダン(109.4)、アフガニスタン(102.1)、イエメン(111.7)、イラク(96.2)、ナイジェリア(98.0)は政治的安定性も脆弱だった。

 女性の抑圧が政治的不安定さの原因だと証明することはできなかったものの、強い統計的関連性が確認された。エコノミストは、女性抑圧の程度は所得、都市化、政府の健全性よりも政治的な不安定さをよりよく予測する指標だと分析されたと伝えた。同誌は「女児堕胎により性比が歪曲されれば、男性が結婚できないのではないかという恐れを感じる。これは犯罪を引き起こしたり反政府軍に加わったりする可能性を高めうる」との例を挙げた。研究陣は、女性の抑圧が貧困を説明する指標であることも確認した。研究陣は「一国を呪う最も確信できる方法は、女性を軽視することである可能性がある」と結論付けた。

シン・ギソプ先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1011365.html韓国語原文入力:2021-09-12 14:51
訳D.K

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