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日本の現職防衛相、5年ぶりに靖国参拝

登録:2021-08-14 06:11 修正:2021-08-18 07:41
岸信夫防衛相、敗戦日2日前に参拝 
「戦争のご英霊に尊崇の念を示すのは当たり前」と主張 
韓国外交部「慨嘆を禁じ得ない」と抗議
日本の岸信夫防衛相が今月13日、東京千代田区の靖国神社を訪れた=東京/共同・聯合ニュース

 日本の岸信夫防衛相が、現職の防衛相としては5年ぶりに太平洋戦争のA級戦犯が合祀されている靖国神社に参拝した。

 NHKなど日本のマスコミは、太平洋戦争の敗戦日を2日後に控えた13日午後、岸防衛相が東京千代田区の靖国神社を訪れて参拝したと報じた。現職の防衛相の靖国神社参拝は、右翼的スタンスと発言で知られる稲田朋美元防衛相が2016年12月に参拝して以来、5年ぶり。岸防衛相は安倍晋三元首相の実弟だが、母方の家系に養子入りし、苗字が異なる。昨年8月13日にも靖国神社に参拝したが、当時は閣僚ではなかった。

 岸防衛相は記者団に「先の大戦で国のために戦って命を落とされた方々に対して、尊崇の念を表すとともに、哀悼の誠をささげた」とし「不戦の誓い、国民の命と平和な暮らしを守り抜くという決意を新たにしたところだ」と述べた。岸防衛相は「現職の防衛相の参拝には、中国や韓国から反発が予想されるのではないか」という質問に対し、「それぞれの国において、戦争のご英霊に尊崇の念を示すのは当たり前のことだ」と述べた。岸防衛相に先立ち、同日午前、新型コロナウイルス感染症対策を担当している西村康稔経済再生相も靖国神社に参拝した。日本で「終戦日」と呼ばれる8月15日の2日前に参拝した理由について、岸防衛相と西村経済再生相はいずれも静かな環境で参拝したかったためと述べた。

 靖国神社は、近代日本が起こした戦争で亡くなった人々の英霊を祀る施設だ。第二次世界大戦当時には戦死した人々の英霊のために祭事を行い、ここに天皇の参拝という特別な待遇をすることで日本の軍国主義に大きな役割を果たした。靖国神社には現在、太平洋戦争A級戦犯14名を含む246万6千名が合祀されている。実際に位牌と遺骨があるのではなく、合祀者名簿がある。ここには軍人や軍属として動員され命を失った朝鮮人約2万人も合祀されている。

 韓国外交部のイ・サンリョル・アジア太平洋局長は同日午後、在韓日本大使館の熊谷直樹総括公使を外交部に呼び、岸防衛相の靖国神社参拝について抗議した。イ局長は「岸防衛相が日本の過去の植民地支配と侵略戦争を美化し、戦犯たちを合祀している靖国神社に参拝したことに対して慨嘆を禁じ得ないとし、これは両国間の信頼関係を損なう行為であり、日本の指導者たちが歴史に対する省察と反省を行動で示すことを求めた」と外交部は明らかにした。

 一方、超党派の日本国会議員の会である「みんなで靖国神社を参拝する国会議員の会」は、今年の敗戦日にも新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため集団参拝を保留する見通しだと、日本のマスコミは報じた。「みんなで靖国神社を参拝する国会議員の会」は、昨年の春からコロナ感染拡大のため靖国神社の集団参拝を保留している。

チョ・ギウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1007634.html韓国語原文入力:2021-08-13 19:27
訳H.J

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