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日本、尖閣諸島の生態調査を実施…中国けん制狙う

登録:2020-10-16 06:15 修正:2020-10-16 07:39
日本の実効支配を浮き彫りにするのが狙い 
いつもより時期を繰り上げて調査 
11~13日、中国の船が57時間滞在
日本名・尖閣諸島、中国名・釣魚島、台湾名・釣魚台列島/ロイター・聯合ニュース

 日本政府は今年、中国との領有権紛争地域である尖閣(中国名・釣魚島)諸島の生態調査を繰り上げて実施する方針を固めたと、産経新聞が15日付で報道した。同地域で中国との対立が頻繁になったことを受け、日本の実効支配を浮き彫りにするためと見られる。

 日本環境省は絶滅危機種に指定された鳥類の繁殖の実態を把握し、2015年に作った植生図を修正・補完するため、尖閣諸島動植物の生態調査を今年実施する予定だ。植物群落の分布を示す植物図は通常10~20年周期で更新するが、今回は時期をかなり繰り上げて調査するわけだ。尖閣諸島は、日本の沖縄から西南に約410キロメートル、中国の東に約330キロメートル離れた東シナ海の8つの無人島から成っている。日本が実効支配しており、行政区画上は「沖縄県石垣市」に分類される。

 産経新聞は、日本政府が自国の領海と規定した尖閣諸島周辺の水域に最近、中国船舶の侵入が多発していることを受け、尖閣諸島に対する日本の実効支配を強調するため、調査時期を早めたものと見られると報じた。

 実際、日本政府は「11~13日、尖閣諸島の領海に中国公船(国家が管理する船舶)2隻が侵入し、57時間39分にわたってとどまった」と同日発表した。2012年以来最長で、菅義偉政権発足後では初めて。読売新聞は政府関係者の話として、「中国が菅首相の態度をうかがったものの、前政権と変わらないと判断し、挑発行為を再開した」と報じた。

 今回の生態調査は実地調査を見送り、間接的な方法で行われる見通しだ。日本政府は尖閣諸島の安定的管理のために原則的に上陸を認めていないため、人工衛星で撮影した高解像度写真が今回の調査で初めて活用される予定だ。

キム・ソヨン記者(お問い合わせjapan@hani.co.kr(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/965908.html韓国語原文入力:2020-10-16 02:33
訳H.J

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