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ユ本部長、「他国同様に接することができるか」日本記者の質問に「能力を見てほしい」

登録:2020-07-18 06:10 修正:2020-07-18 07:47
WTO事務総長候補としての政見発表後、質疑応答で 
「危機のWTO体制整備の適任者」であることを強調
ユ・ミョンヒ産業通商資源部通商交渉本部長=産業通商資源部提供//ハンギョレ新聞社

 「韓国を代表してではなく、世界貿易機関(WTO)事務局長候補としてこの場に立った。日本もWTOの機能を増進させ、改革できる候補者の能力を最も重要視すると確信している」

 WTO事務局長候補の政見発表後、ユ・ミョンヒ産業通商交渉本部長は「韓国と日本の貿易紛争にもかかわらず、日本を他の加盟国のように支持するか」という日本人記者の質問にこう答えた。ユ本部長は16日(現地時間)午後、スイス・ジュネーブのWTO本部で15分間の政見発表後、75分間の加盟国質疑、30分間の記者質疑を受けた。

 この日、日本人記者は韓日が貿易紛争を起こしているのに、事務局長になった場合日本に対して公平性を維持できるのかという趣旨で質問をした。韓国最高裁(大法院)の強制動員被害者賠償判決後、日本が報復性の輸出規制に乗り出すなど、対立が高まった状況で、ユ本部長の当選を牽制する日本側の雰囲気をうかがわせる質問だった。外信も「韓国と日本の熾烈な貿易争いはユ候補に否定的な影響を与える可能性がある」と見ている。日本人記者の質問はこの問題を直接狙ったものだ。

 ユ本部長は、韓日関係のレベルではなく「WTOの事務局長候補としてこの場に立った」ことを明らかにした。また、事務局長を選出する際、韓日の対立を理由に妨害するのではなく、「候補者の能力」を見てほしいと要請した。さらに、ユ本部長は「韓国と日本は多国間貿易体制の恩恵者としてこれを維持・振興・強化する必要がある」とし、「両国はこれまで国際機関で多くのイシューにおいて協力してきた」と強調した。WTOの改革に日本も力を合わせてほしいと提案した。

 ユ本部長は質疑応答前の政見発表で、自分が「危機に直面したWTO体制を整備し、ビジョンを実現できる適任者」だと強調した。彼女は「25年間、通商分野で実務知識と専門性を積んできた」とし、「WTOの復元と復興に必要な識見と創意的解決法を提供できると確信している」と述べた。

 事務局長選挙には、韓国や英国、ナイジェリア、エジプト、ケニア、メキシコ、モルドバ、サウジアラビアの8カ国の候補が名乗りを上げた。15日から始まった候補者の政見発表は、登録順に17日まで行われる。WTOは2カ月間の選挙運動後、遅くとも11月上旬までに次期事務局長を選出する予定だ。事務局長の選出は、164の加盟国別に候補への支持を調査し、支持率の低い候補から順に脱落させて、1人だけを残す方式で進められる。

キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/954108.html韓国語原文入力:2020-07-17 17:25
訳H.J

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