ドナルド・トランプ米大統領は16日(現地時間)、訪朝の意思を問う質問に「準備ができていないと思う」とし、「まだ道半ば」だと答えた。北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との「良好な関係」を強調し、対話に積極的な態度を示してきたが、北朝鮮の非核化に関する具体的な合意が先に行われるべきという考えを示唆したのだ。
トランプ大統領は同日、ホワイトハウスで、「北朝鮮に行く意向があるか」という記者団の質問に対し、「それは難しいかもしれない。我々にそのような準備ができているとは思わない」と述べた。彼は「ある時点では、将来はそうするだろう」としたうえで、「何が起きるかによっては、彼も米国へ来たがると確信する」と付け加えた。さらに、「しかし、まだその準備はできているとは思わない」と繰り返し、「まだ道半ばだと思う」と述べた。トランプ大統領は、「金委員長があなたを北朝鮮に招待したのか」という質問にも、「(金委員長との)関係は大変良好だ。しかし、それについてコメントしたくない」と答えた。
トランプ大統領は昨年12日「今年、金委員長に会う予定か」という記者団の質問に対し、「ある時点ではそうだ」と答え、年内に3回目の朝米首脳会談を開催する可能性を残した。しかし、朝米双方が「9月下旬の実務協議」を水面下で調整中と知られている中で出た同日の発言は、実務レベルで意味のある議論が先行されるべきという判断によるものと見られる。合意が見送られた2月末のハノイ朝米首脳会談の二の舞にならないよう、非常に慎重になった姿だ。
そのうえ、トランプ大統領の平壌(ピョンヤン)訪問や金委員長の米国訪問が実現するには、リスクを上回るかなりの成果が前提にならなければならない。来年11月に再選を狙うトランプ大統領にとっては、成果のない首脳間の相互訪問がもたらす政治的な悪影響を念頭に入れざるを得ない。「準備ができていない」という彼の発言は、それだけ北朝鮮が米国にとって満足できる態度の変化を示していないと見て、遠回しに北朝鮮を圧迫したものともいえる。
一方、米国務省報道官室は「朝米実務協議が数週間以内に行われるものと見ている」という北朝鮮外務省「米国担当局長談話」に対する論評を要請したハンギョレに対し、「9月下旬に交渉を再開するという北朝鮮の意志を歓迎する」としたうえで、「我々は合意される時間と場所でそのような協議をする準備ができている」としながらも、「(まだ)発表できるものはない」と回答した。