日本政府が「史上初めて中国の古典ではなく日本の古典から引用した」と説明した新年号「令和」の本来の出典は後漢の中国人の詩だったことが確認された。
日本の著名出版社である岩波書店編集部は2日、ツイッターを通じて「新しい年号の令和の出典は(日本の古典詩歌集である)『万葉集』の『初春の令月、気淑しく風和らぐ』(初春令月気淑風和)から取ってきたものだが、(岩波書店が出版した)『新日本古典文学大系』の『万葉集1』に含まれた注釈によれば、この一節は南北朝時代の詩文集『文選』の一節を参考にしたもの」と明らかにした。日本政府は新しい年号の二つの文字を、6~7世紀の日本の詩歌を集めた『万葉集』から選んだとして大々的に宣伝したが、『万葉集』のこの表現がどこから来たのかを確認してみれば、結局は中国の古典に由来しているという話だ。
岩波書店編集部が提示した資料によれば、「令和」の根拠になった『万葉集』の一節は、中国後漢時代の科学者で文人でもある張衡(78~139)の詩「帰田賦」に原形が求められる。この詩は「仲春(陰暦2月)令月、時和し気清らかなり」(仲春令月時和気清)となっている。
日本政府は、徳仁皇太子の天皇即位を一カ月後に控えた1日「元号に関する懇談会」を開き、6個の候補の中から令和を新しい年号に指名したと説明した。日本のマスコミはこれについて「日本の古典を出典とした年号が良いという安倍晋三首相の強い希望が反映された」と報道した。安倍首相は、元号発表直後の記者会見で「史上初めて日本の古典から元号を選んだ理由」に関する質問に「わが国は歴史の大きな転換点をむかえている。どんな時代に移行しようが日本には決して色あせることがない価値があると考える。そのような気持ちで初めて日本の古典を典拠にした元号を定めた」と説明した。それに対して日本国内でも安倍首相の国粋主義的価値観が反映された決定という分析が相次いだ。