本文に移動

トランプ米大統領「習近平、北朝鮮問題に100%協力すると約束」

登録:2018-12-04 09:19 修正:2018-12-04 17:20
米中貿易戦争休戦で北朝鮮問題でも協調を確認 
対北朝鮮制裁の手綱維持」の必要性にも合意 
中国「朝米、互いに合理的な懸念を配慮すべき」 
制裁一辺倒から離れ緩和を打診した可能性も 
 
トランプ「2回目の朝米首脳会談、飛行機で行けるところ」 
金正恩委員長の移動の便宜を考慮したアジア地域か
ドナルド・トランプ米大統領が先月30日、主要20カ国・地域(G20)首脳会議に出席した各国の首脳および国際機関の首長らと記念写真を撮っている=ブエノスアイレス/EPA 聯合ニュース

 ドナルド・トランプ米大統領は、習近平国家主席が北朝鮮問題に「100%協力する」と述べたと明らかにした。米中貿易戦争に押されていた北朝鮮核問題に対する両国の協調ないし疎通が修復されたという宣言と解釈される。

 トランプ大統領はアルゼンチンで開かれた主要20カ国・地域(G20)首脳会議を終え、1日夜(現地時間)、帰国する専用機内で記者たちに習主席との首脳会談の結果を説明し、「北朝鮮に対しても我々は非常に強く協力することで合意した」と述べた。彼は「私は金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長と非常に良い関係を保っている」とし、「忘れないでほしい。我々はこれを6、7ヵ月ほどやってきた。長い時間ではなかった。核問題だけを見ても、人々は20年は働いてきた」と述べた。さらに「習主席は北朝鮮に対し、私と100%協力することで同意している」とし、「それも(貿易交渉に劣らず) すばらしいことだ」と強調した。

 これは貿易戦争の「90日休戦」に合意したのを契機に、対北朝鮮政策の協調も強化することで意見が一致したということだ。トランプ大統領の発言について、キム・ハングォン国立外交院教授は「中国の体面を傷つけず制裁の手綱を緩めないようにする意図とみられる」と話した。トランプ大統領は朝米対話が膠着した際、「中国背後論」を提起して不満を示したことがある。また、中国が制裁から離脱すれば「最大の圧迫」キャンペーンが無力化するとして、北朝鮮との船舶間の積み替えに関与した中国企業などに制裁を加えてきた。

 習主席が制裁維持の協調を確認すると同時に、制裁緩和の議論を打診した可能性もある。中国の王毅外相は、米中首脳会談の結果を説明し、朝米が「互いの合理的な懸念事項に配慮し、朝鮮半島の完全な非核化と平和体制の構築を並行して推進することを望む」と述べた。制裁一辺倒では行くまいという意味だ。キム教授は「中国はひとまず米国と対北朝鮮制裁に協力することにしたが、今後制裁緩和について北朝鮮、ロシアと引き続き協力しながら緩和条件と時期について米国と交渉するだろう」と見通した。

 また、トランプ大統領は来年1月から2月に予定された朝米首脳会談を控え、朝米高官級会談が開かれていない状況で、北朝鮮が積極的に動くよう中国が協力してほしいと要請したものとみられる。

 トランプ大統領は2回目の朝米首脳会談の場所を「地域で言えるか」という質問には「飛行機で行ける所」(within plane distance)と答えた。原論的回答かも知れないが、金委員長の移動の便宜を念頭に置いたものである可能性がある。この場合、北朝鮮大使館のあるインドネシア、ベトナム、モンゴルなどアジア地域が開催候補群にあがる。トランプ大統領は1回目の朝米首脳会談を行ったシンガポールではないと明らかにしており、米国開催についても「いつかは(可能だろう)」と述べ、今回は排除した。スウェーデンやスイスなど欧州は、北朝鮮が移動の問題を取り上げ否定的だという。トランプ大統領は金委員長との2回目の首脳会談の時期について、「1月、2月だと考えている」と述べ、場所は「3カ所を検討している」と述べた。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員、パク・ミンヒ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/872797.html韓国語原文入力:2018-12-03 22:28
訳M.C

関連記事