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中国の公務員が韓国に来て運転免許試験を受ける理由

登録:2015-04-01 21:25 修正:2015-04-02 04:43
「反腐敗政策」の一環
次官級以下は官用車利用禁止
誰も彼も運転免許取得に必死
官用車の競売も盛況
ソウルの運転免許試験場 キム・ジョンヒョ記者//ハンギョレ新聞社

 「3回も講師を変えたのに10回も試験に落ちました。落ちるたびにますます腹が立ちます」

 52歳の女性公務員チャン氏は、度重なる落第のせいでストレスが溜まっている。彼女が必死に合格しようとしている試験は運転免許試験だ。

 習近平(シー・チンピン)国家主席が強力に推進している反腐敗、反贅沢政策の流れ弾に当たった中国の中級以上公務員たちが、運転免許場に追い込まれている。昨年7月、中国政府が長・次官級未満の公務員幹部の官用車利用を禁止して起きた現象だ。国務院は「中央政府、および国家機関の公務用車両制度改革方案」で長・次官級未満の公務員たちには官用車の利用を禁止する代わりに、彼らに月500~1300中国元(9700~25000円)程度の交通費を支給すると規定した。

 車と運転主を“奪われた”公務員たちは、自分で車を運転しようと運転免許試験場に殺到した。 だが、中堅幹部ですでに年齢が50代に入った人々に運転という新しい技術を習得するのは容易ではない。 官営新華社通信は「多くの幹部が難しい運転免許試験をクリアできずにいる」と伝えた。 同通信はある運転講師の話を引用し「最近官用車を返却した56歳の幹部が免許を取るために登録した。ところが職場で常に自分の考えで指示することに慣れているためか、運転練習の時も自分のやり方に固執して毎度試験に落ちている」と報じた。 特に中国の運転免許試験は78時間の義務的走行練習をしなければならず、講習費も最大で8900中国元(約17万円)に達する。

 英紙フィナンシャル・タイムズは31日、「一部の公務員たちは相対的に運転免許証が取りやすい韓国に行って免許を取得して、中国に帰ってきて自国免許に切り替えている」と伝えた。

 一方、売却されることになった官用車は競売市場で人気を呼んでいる。 1月から始まった官用車の競売は、現在までに7回行われ、ほとんど完売。中国新聞網は30日「7回の競売で53万中国元(約1000万円)のトヨタ製官用車が売り物件として出てきた」と伝えた。

北京/ソン・ヨンチョル特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/china/684998.html 韓国語原文入力:2015-04-01 14:21
訳J.S(1083字)

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