黒人のデモが起きた米国ミズーリ州ファーガソン市のウェスト・フロリサント通りには、化粧品店が密集している。典型的な黒人居住地区だ。黒人の多くはくせ毛の手入れにかなりの消費をする。かつら・ジェル・シャンプーなど各種化粧品を揃えた店が多い理由だ。この黒人居住地区の真ん中で彼らを相手に化粧品を販売する「生存力の強い」在米韓国人が20人ほどいた。そのうち7人と携帯電話販売商1人が、今回のデモで略奪行為により被害を被った。
セントルイス韓人会長のチョ・ウォング氏(68)もその一人だ。この通りから少し外れた所で商店を経営するチョ氏は「今月10日夜、店のガラス窓を割られ、店の中にあったかつらなどが盗まれ、約1万ドルの被害を受けた」と話した。彼は「この通りの中央にある韓国人の店は、二度も盗まれて約20万ドルの被害を受けたと聞いた」と訴える。
しかし、チョ氏は今回の被害は韓国人を主な対象としたわけではないと言う。彼は「近隣にあるウォルマートなど白人が経営する店も大量に盗まれた」として、「略奪の対象は無作為的だった」と話した。1992年にロサンゼルスで発生したロドニー・キング事件当時、韓国人商店が集中的な略奪対象になったのとは比較できないというのだ。韓国人企業が主な対象ではない理由として、彼は店舗数がそれほど多くない点を挙げた。他の大都市とは異なりコリアタウン自体が形成されていないのだ。
そのうえ、ここに住む在米韓国人たちが黒人社会との交流を積極的に行ってきた点も一役買ったと彼は話した。この地域の韓国人たちのビューティーショップ連合会の会長であるイ・スリョン氏は、「黒人低所得層に金額は多くないが奨学金を毎年与えており、職員2人も黒人を雇っている」と言った。またこちらで中華料理店を営むある韓国人同胞は、毎年低所得層の約3500人に無料で食事を提供するイベントを開き、こちらの主流社会からも尊敬されているとイ氏は語った。
ファーガソン/文・写真 パク・ヒョン特派員